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さよなら、ぼくのモンスターのseiのレビュー・感想・評価

3.0
全体的に映像のパッケージが上手く、とても観やすかった。
音楽の使い方が印象的で物語を推し進めるブーストの役割を果たしているが多くの場面で煽りが強く好印象では無かった。

物語は思春期真っ只中の男子が様々な対象に抱く心の模様を描いたもので、監督自身の体験に基づいているところが多いのではと感じた。
その為、とても内省的な作品という印象を受けた。

こういった、思春期の体験と感情を映画やドラマといった枠にはめるとアンビバレンスが軸になりがちで、最終的には自己愛というところに落ち着き易い。
この作品も例に漏れずといった感じなので、新鮮さはあまり感じられ無かった。
ただ、物語に嘘が無く芸術を追い求めず観客に寄せ、伝えようとするが迎合し過ぎているわけではない、その辺りのバランスはとても良かったと感じた。
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