MasaichiYaguchi

ザ・プレデターのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

ザ・プレデター(2018年製作の映画)
3.6
「プレデター」がスタイリッシュに進化して久し振りに帰って来た。
異星人を題材としたSFサバイバルアクション物ではあるが、「エイリアン」のように無差別に殺戮することなく、宇宙人ハンターとして〝狩り〟をするというシリーズを通してのスタンスは変わらないものの、今回は従来と違った〝要素〟がある。
それは本作の鍵を握り、この〝要素〟を担っている天才子役ジェイコブ・トレンブレイ演じる少年ローリー・マッケナの存在。
天才子役だからなのか、彼は「ルーム」や「ワンダー 君は太陽」でかなり特徴のある役柄を演じているが、本作では自閉症でありながら特異な才能を持つ少年を演じ、物語の〝起点〟や〝節目〟となる部分を負っている。
そして現在はローリーと疎遠になっているが、元特殊部隊員で現在は傭兵の父親クイン・マッケナが〝狂言回し〟として物語を牽引していく。
勿論、作品としては再び地球に来襲した「プレデター」と、更にその上をいく〝進化形〟の「プレデター」もやって来て、怒涛の戦闘を繰り広げていく。
こいつらとの死闘にはマッケナ父子だけでなく、クインが〝袖振り合うも多生の縁〟で知り合った、一般社会でははみ出し者だが、歴戦の戦士で頼れる助っ人たちが加わる。
とにかくこのメンツがユニークで楽しく、緊張感のある展開の中で程良く笑いを与えてくれる。
色々と突っ込みどころも多い作品ではあるが、シリーズ1作目に特殊部隊員として出演し、「アイアンマン3」の監督を担当したシェーン・ブラックがメガホンをとっているので、「プレデター」シリーズに対するオマージュがあったり、登場するガジェットが凝っていて楽しい!
正統続編の再起動によって本シリーズがどのように展開されていくのか、新たな「プレデター」の登場と共に今後に期待したい!