「THE PREDATOR」
"中華食べ行かん?"
そう誘われたとして、思いつくのはどちらですか?
A. 回るテーブルと赤と金で配色された店内。先が尖ってない箸で、普段とは違うものが食べる店。
B.喧騒で汚い店内。割り箸とタバコの匂いが充満して、美味いものが早く出てくる店。
シェーン・ブラックのBは、明らかにBの店のBなのだ!
野郎たちのキャッキャッぷりと、主人公イキりっぷりは、しっかりとファーストの踏襲をしつつ、切り株しまくりで人の死を軽くみるところや、子どもの活躍を取り込むところ。
そして何より、話の流れが下手くそすぎて、逆に難解でちょっと疲れさせちゃうあたり、しっかりと作家性が出た作品で、個人的にはすごく楽しめた。
セット料金がずさん過ぎて、何をどうやって注文したらいいかわからない中華料理屋あるじゃない?そんな感じもいいよね。
こうやって文字にすると、辛辣な表現に見えるかもしれないけれど、こう言ってる僕の顔はほころんでいるし、堅苦しくない作風と、80年代の大味な雰囲気を上手く再現しているし、作り手もそれは分かってると思う。
そうでなければ、プレデターよろしく、頭をパックリ開けて見てもらったほうがいい。
この映画を楽しめる人とは、仲良くできるような気がする。
他に見るべき映画はたくさんあるし、こんなの見てる時間があるなら、選挙だとか、将来のことだとか、老後のことだとか考えるべきだし、もっとやることあるだろ!って自分でも思うけど、どうせ死ぬんだから、何も考えなくていいかっても思えました。
でもね、話がめちゃくちゃで頭使ったから、ちょっと疲れましたわ、ブラックさんや。