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海は燃えている イタリア最南端の小さな島のkのレビュー・感想・評価

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明日があることを微塵も疑うことのない人たちの生活と、もしかしたらあるかもしれないという明日への微かな希望のために命を賭けていまを生きる人たちの生き様を交互に提示する。小さな船に800人ほどの難民が乗り込んでいて、目的地に着く頃には、空気も水も無い下層の空間で押し重なるように死んでいった肉体を静かに映すカメラ……。同じ人間なのに、生まれた場所が違うだけで、なぜこんなにも、というやるせない感情が残る。医者の、「こういう人たちを救うことがすべての人間の務め」という言葉が頭から離れない。
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