前知識ゼロで見て大収穫だった秀作。すべてのシーンが何気ないが、すべてのシーンが見所といいたい。
4日間の話で主要登場人物も4人くらいというこじんまりさを感じさせないくらい濃密な時間と物語を想像させてくれる。
原題になっている主人公の飼い犬をあくまで擬人化しないまま要所で重要な役割を演じさせる脚本凄い。(犬の二人目の里親候補との面談の時、主人公が親友のアドバイスをそこだけ一瞬で素直に受け入れる場面が観劇後じわじわくる)
しいて例えるなら山田太一の世界をヨーロッパスタイルで最大限映画的に昇華した感じだろうか。
ヨーロッパでは日本とだいぶ違うレベルで個人が尊重されている、ということが否応なく伝わってくる作品でもありました。
パブの場面でかかってた、たぶん本作音楽で唯一の英米ロックがニック・ロウだったのは嬉しいサプライズ！
