さて、ほぼ20年ぶりの続編。
結論から言うと面白かった!
一作目がヘロイン中毒野郎ばっかの奴らだったので、今回はちょっと割と共感しやすいてのもある。
レントンがエジンバラに帰ってくる。Boys are Back in Town!最高のダブリンのバンド、シンリジィの曲名を思い出す。
因みに前作で楽曲提供をしてたプライマル・スクリームはスコットランドはグラスゴーのバンド。
Choose Life
と言われても実は選べられない。
T2ではベグビーが父親の話を息子に語るシーンがある。案の定ロクな父親ではなかった。
こないだワイドナショーという番組で千秋が学歴社会についてのコメントをしていた。
曰く、勉強は皆んなが平等にスタート出来るから学歴は企業にとっての指針になるから良いと。
なるほど。間違ってないしそうだと思う。でも平等てのはどうだろう。例えば貧乏人の家に産まれた子供はどうだ?
あんた教育費が高いから私立には行くなよって言われた事は?
知的障害はなくても発達障害の子供は?人にはそれぞれ事情があるのだ。
オープニング、スポーツジムでルームランナーで汗を流す人々。
やがて1人が滑り脱落し蹲っている。
そう、トレインスポッティングはそのルームランナーから滑り落ちて脱落した奴らの物語だ。
レントン、ベグビー、シックボーイ(T2ではサイモン)、スバッドはある意味、社会の被害者とも思える悲しい現実。
レントンだけはうまくやってるかと思ってたら…結婚したものの子供に恵まれず、仕事も不景気の波に押され、学のないことでリストラ…
現在のスコットランドやロンドンの社会情勢も絡めて物語は進む。
レントンとサイモンが、ベロニカにこんな事があったと「007 ロシアより愛を込めて」のBGMをバックに早送りで語ると「あんたら昔の事ばかりね。」と呆れられる。
懐かしんでもショーン・コネリーは引退しルー・リードとボウイとジョージ・マイケルは星になった。過去は戻らない。
Chose Lifeって言葉の由来をレントンがダイアンに語るシーンが良かったなぁ。
コカインやヘロインじゃなくても皆んな何かに依存している。
スバッドは自殺するくらい追い込まれたけど少しだけ光が見えてくるのが良かったなぁ。
いつまでも伸びてゆく電車の部屋を観ながら、絶望を感じるか希望を感じるかはあなた次第って事で。
レントンのあの笑顔とシガーロスの残響のジャケ(ライアン・マッギンレー)みたいなシーンが笑えたなー。