この映画、観終わってから余韻と残像とが日常の中に思い出されて、ジワジワくるなぁ。前作も含めて、スパッドが書き記した物語というオチ。きちんと時間を経て撮り終えた前作と本作を思い直すと、凄い。2を撮ってる時の大人たちのニヤニヤを想像してしまう。勝手に。
あれから20年。40代の彼ら。
マークはエディンバラに20年ぶりに戻ってきた。そう1万6000ポンドの大金を持ち出したあの日から。
ダニー・ボイルの映像が、やっぱめちゃくちゃカッコいい。そこにあの音楽が乗るからうっかりワクワクしちゃうよね。その映像をここにいれるのかぁと唸らされます。本作は前作のシンボリックなシーンを織り交ぜながら今を語っていて20年という実際の月日もあり、グッときますね。きっとド世代の方には痛いぐらいなんじゃないかと。
恐喝で稼ぐサイモン、いつも時間に遅れ家族に愛想をつかされたスパッド、刑務所から脱走を試みるベグビーは相変わらずだ。マークは子供ができなくて妻と離婚することになったらしい。
4人とも生きてて良かったね。笑。成長しない4人の群像劇がいまだに。息子たちは、あんな大人にならないように。女はバカな男たちよりしたたかに。そして、悪いことするとやっぱり捕まるのね。
こんな風にはちゃめちゃになんて生きられないけど、小さな街の変われなかった男たちのささやかなる反抗と生き様を観終えて、満足です。
