Pe

インディ・ジョーンズと運命のダイヤルのPeのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ハリソン・フォードお疲れ様という意味も込めて。

ストーリーはこれまでのようにアドベンチャーやロマンスがない分単調だけれど、迫力に満ちた映像を4DXで見ると、2時間半ディズニーシーのアトラクションに乗ってる気分になれた。椅子から落ちるかと…。

若かりしインディを復活させた現代のテクノロジーとスタッフはものすごい仕事をしたと思う。スターウォーズでルークとレイアを作り出した時も凄かったけど、それを上回る。

60年代というアメリカの光と闇の時代で、仕事では学者を引退し、私生活では息子を亡くし妻とも別居中という寂しげなインディ。
ダイヤルを巡る冒険に出掛けていく彼は、時折過去の冒険を回想し、息子を亡くしたことを後悔して、自分の過去に囚われながら生きている。今回の敵役のユルゲンが、第二次大戦でのドイツの敗北を受け入れられずに、運命のダイヤルで過去に戻り歴史を変えることを切望している姿と少し重なるところもある。

結局彼は60年代に戻ってきて、紀元前のシチリア島で彼の望んだ歴史の中での終わりではなく、彼が生きてきた彼の現実を生きることを突きつけられる。ダイヤルが導く時代がたった一つだったように、彼が生きる時代もまた一つしかないのだと窺わせるように。
ラストに彼の元に現れるマリオン。やっぱりインディのヒロインはマリオンなんだなーと考えながら、ロマンチックな冒険の終わりを迎える…と見せつつ、最後にテンガロンハットを掴む描写はカッコいい。

ものすごく傑作ではないけれど、インディ・ジョーンズのラストとして良作な映画。なお、シリーズの記憶が割と曖昧なので、また見返したいと思いました。
Pe

Pe