おかげ

愚行録のおかげのネタバレレビュー・内容・結末

愚行録(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

友人に重ためな邦画教えて〜とお願いしたら
どえらく重いものが出てきました。
苦しいけど見応えあり。

あらすじ:
週刊誌記者の田中が追う田向一家殺害事件。
田向夫妻の周辺人物に取材をすると、
出てくるのはいかにも他人の恨みを買いかねない彼らの素性だった。
一方、田中の妹はネグレクトの容疑で逮捕され精神鑑定を受ける。そして明らかになる田中兄弟の抱える問題。
田向夫妻、妹、そして田中自身。
人には言えない 愚行 の数々が描かれる。


田向を見てたら、就活の時に出会った男の子を思い出した。エリート大学出身で高飛車で、あーこういう相手の思いを考えない利己的な人って本当にいるんだなーって逆に新鮮な感じでした。笑
でも最初に取材した田向の同期は、彼のことを「あんないい奴」と言ってた。近くにいる人、同じような人間にはあの人がいい奴に見えてるんだな。
そう考えると自分ももしかしたら同じような人たちの中で、お互いこれはいいことだよねって勝手に決めた価値観を正当化し合いながら生きてるのかもしれないな。


「格差社会じゃなくて階級社会」
日本の社会においてカースト的な概念が根付いてしまってるってことは実感する。夏原さんと田向が最終的に夫婦になってるあたり、納得したし。
でも嫌だなあ。カーストに縛られる社会って息苦しいよね。そんな憧れなんか本当は必要ないよね。みつこの憧れなんて本当はなくて良いものなのに。
おかげ

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