このレビューはネタバレを含みます
原作既読。
冒頭から音楽が素敵で、これは!と期待したのですがちょっと中途半端な印象が。
冒頭のバスのシーン、田中がインタビューを行う人々とのやりとりや回想シーン、どれもいいんだけど終盤の展開が……。
原作と比べてしまっては映画本来のレビューにはならないけれど、小説を読んだ時に感じた薄気味悪さが薄れ、メロドラマのような演出になっていたのが少々残念。
表現上の問題があったのかもしれないけれど、もっと明確に田中家の過去を描写した方が兄妹の関係性にも説得力があるのにな、という気持ちに。
(ただ、バスのシーンなど映画オリジナルのシーンでこれは!というものもありましたが)
ただし田中兄妹を演じた妻夫木聡も満島ひかりも素晴らしい演技力で、特に妻夫木くんが時折見せる暗い表情がとても良かったし、臼田あさ美(これははまり役!)や市川由衣ら脇を固める俳優も素晴らしかった。
それにしても関西弁の眞島秀和、とてもいい……