私の映画

愚行録の私の映画のレビュー・感想・評価

愚行録(2017年製作の映画)
5.0
人間の醜悪さをこれでもかというくらい見せつけられる映画。わたしはこういう世界を知らず育ったけれど名門の大学だとこういう浅ましい人間関係の淀んだ感じあるのかな…育ちが〜とか家柄が〜みたいな環境とは無縁でよかった。この舞台となる大学って恐らく慶應なのだろうが、内部とか外部とかあるような金持ちの集まる大学はこういう奇妙なカーストがあるのだろうか
自分で稼いだ金じゃないだろうに車に乗って豪華なランチとか別荘みたいなところでパーティーとかイキッちゃってばかみたい

醜く嫌な人間ばかりの中、満島ひかりの無垢さと純粋さだけがいまにも消えそうなほどに脆く弱い光を放っている 

上澄みだけキラキラ輝いて見えて底はへどろとゴミが溜まっている、世の中こんな人間ばかりじゃないと信じたい 一番嫌だったのはやっぱり大学内や会社における性的搾取、この映画に出てくる金持ちのボンボンは家柄が良くても心根が腐っており吐き気を催す 顔は可愛いけど家柄が良くないからおもちゃみたいに扱うとか こんなひどい話があるか 気分悪いわ

なんというか惨殺された夫婦ふたりは殺されても仕方ないよねって生き方をしてきたんだな
とくに男の方ムカつくな、たいしてかっこよくもないし、魅力も感じられなかった
ここまでじゃなくても、似たような生き方をしている人はたくさんいるんだろうな

底辺でいいから穏やかに目の前の小さな幸せを噛みしめながら生活できればそれで良いよねって思った 
同時に人間でいることが嫌になる映画

ある意味リベンジムービーでもあるかな
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