水のまち

オールド・ジョイの水のまちのレビュー・感想・評価

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)
5.0
今年の夏もOld Joy。毎年一歳年老いて、僕は夏を楽しみ、そしてこの映画をまた観るのかもしれない。今年はまさしく標高1299m登頂。二人の友人と無言で登る山道の脇には、まるでこの映画の疑似体験の様なシダやコケ。深刻なリアルを突き付けるカーラジオから距離をおき、一時の異世界で整いだす必然。友情とは、受け入れることではなく、その存在を互いに信じることだと思いながら、ファンタジーから飛び出した様な小話も、君らしくて笑えたよ。"悲しみは使い古された喜びなのよ"って、いっぱいいっぱい喜んだ分、夏の終わりはとても悲しい。火照った肌を沈めるような弦の音色。街に帰ったカートが愛らしい。
2022.8.28

若い頃は笑った分だけそれが楽しみだと思っていた。だから、いっぱい笑って盛り上がった。それでも何かが足りなかった。そして月日が流れ。あの頃のことが昨日の事のように鮮明に思い出せるが、その間に色々とあって、所謂、荒波にもまれた。今は、本当の楽しみ方を知った。何が必要なのかも知った。ずっと一緒にいたわけでもないけど、あの頃があって今の関係がある。別れ際の寂しさは変わりないけど、現実へと戻る前に、最高だった。と、言葉が全身からこぼれ出る。Old Joy、先週、友人と二人で、小雨が降る中、海水浴に行ったばかり。必要なものの中には、もちろん、人には言えないものも含まれている。
2021.8.17
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