オールド・ジョイ(原題)の作品情報・感想・評価

オールド・ジョイ(原題)2006年製作の映画)

Old Joy

製作国:

上映時間:76分

3.4

「オールド・ジョイ(原題)」に投稿された感想・評価

出産を控える妻を持つ男が、久しぶりに会う親友に誘われて出かけたキャンプで、へんな感じになりそうなメロウな時間を過ごすっていう、なんなのいったいこれはっていう、ほわほわしたストーリー。基本、なんにも起こらない系雰囲気映画にはつい厳しくなってしまうけれど、ライヒャルトにかかるとやっぱりおもしろくなるから不思議。盗み見するようなカメラが素晴らしい。思わず湯の中に滑り落ちてしまう結婚指輪をした手とか、バカバカしいし切ないしで絶妙な空気感。ボニー・プリンス・ビリーの着ている服が全部ボロボロでいい感じの色褪せクタりっぷりで、ほんとお洒落。犬のルーシーは「ウェンディ&ルーシー」のルーシーだろうか。
男2人が山奥の温泉に行くロードムービー。アメリカの田舎町の風景を横移動撮影で移しながらヨラテンゴが流れるとかすげー贅沢。
映画で焚き火を前にすると本音を語りだす法則はここでも。
家庭を作っていく友達においていかれる恐怖感が出てて良かった。

ラストの温泉のシーンは片方の男が親友にアプローチしてこないかとハラハラした。マッサージシーンのぎこちなさと痛々しさがスゲェ。
はめた薬指を友人の視界から隠す主人公の優しさもやべぇ。
音楽担当がヨラテンゴだが、ヨラテンゴのサウンドスケープをそのまま映像化したような風合い。この緩慢さはたまらない。
焚き火シーンの会話が泣ける。温泉肩もみシーンの緊張感がヤバい。ラストの叙情がサイコー(冒頭と対比的な感じにしてるのが◎)。
英語字幕+会話が多いので困るかなと思ったが、気合い入れて集中すればまあイケる。
あとそう、ボニープリンスビリーの着替えシーンをやたら思わせぶりに撮ってるのはなんなんだ? 山登りする前短パンになる時と、温泉から上がって短パンを履く所、どっちもローアングルで脚をじっくりナメるように撮ってて謎の官能があり忘れられない。モジャモジャのオッサンだが。
InSitu

InSituの感想・評価

4.7
日本未公開。ブロークバックマウンテンをシネフィル用に改造した映画。会話シーンが大半を占める為、英語字幕のみでは理解が追いつかない箇所もあったが、それを差し引いても、この映画のスローコアで独特な世界観の魅力が損なわれることはありません。特にYo La Tengoの曲に乗せて映される車窓のシーンは必見。これに限らず、時折入る風景ショットが一々凄い。ジェームズ・ベニングを想起させる程です。ウェンディ&ルーシーでは鳴りを潜めていたいかにも女性監督らしいカットが、主役の男二人の関係性の危うさに拍車を掛ける。