水のまちさんの映画レビュー・感想・評価

水のまち

水のまち

そんな感じ

映画(1200)
ドラマ(0)

万引き家族(2018年製作の映画)

-

未来からの微かな悲鳴。
どうせ聞こえていないんのでしょう、だからこんな世界なんだ。
希望を持った煌めく眼差しに、子孫を残したことの重い重い罪悪を感じる。限りなく真っ暗に近い闇の中で、何がいったい出来る
>>続きを読む

アデュー・フィリピーヌ(1962年製作の映画)

5.0

Bonjour Philippine!!
恋に恋するキュートな遊び、ルールは気まぐれ、でも真剣。双子のアーモンドの仲睦まじさ、本当は彼のことなんて好きではないんでしょ?と、思うほどにキャッキャとはしゃ
>>続きを読む

それから(2017年製作の映画)

-

家庭を持ちながらも、他の誰かを愛してしまった時、自ら作り上げた守るべきものを捨てるようなことになれば、彼女たちは生きていけまい、そう思う義侠心とともに、“何のために生きているのか?”と必ず思う。身勝手>>続きを読む

3人のアンヌ(2012年製作の映画)

3.8

初夏の潮風、潮の満ち干き。食卓に並んだ料理は同じでも梅干しだけが違うような、サンダル、ハイヒール、パンプスと歩みの違う3人のアンヌ。茅項の海水浴場に佇む彼女たちの前を、クロールで横切るライフガードのぶ>>続きを読む

夜の女たち(1948年製作の映画)

-

敗戦の影は瓦礫に染み付くほどに色が濃く、理性と情念の苦境にて、女は闇へと踏み入れる。夜は幾多の朝を迎えたが、“新しい女”の光は今もまだかすか。男だけが悪いのか、別の生きものなのが悪いのか、遣る瀬無い悲>>続きを読む

アイアン・カウボーイズ ミーツ・ゴーストライダー(1994年製作の映画)

-

He trippingのトリプルミーイング。PsycheRockの毳立つテケテケ感と、MotorPsychoの回転するドドドド感の、Shitな配合。デニムとオイルの匂いたつカウンターな鬼ごっこに、上か>>続きを読む

六月の蛇(2002年製作の映画)

4.0

まっすぐな雨に洗われる、裸の電話相談室。水色のモノクロームの窮屈さに、一時も止むことのない梅雨の陰鬱。睨むように覗く者と、這うような覗かれる者。羞恥に震え、背徳に揺れる。聖母が砕け落ちる閃光、生と死と>>続きを読む

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

-

あと幾つ数えたら、別の世界へ行けるのだろうか。1%の人々の欲望のために、残り99%の誰かの血がいつもどこかで流れる現実。体内の赤い血は出血すれば見えるけど、傷つき、破裂しようが、心の血は外に流れること>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

3.6

鬱屈とした日々に、鋭利な啖呵が聞きたくて。保身の為に濁った社会の外れで、胸を熱くするその先には正義と思えるようなものがあるような気がした。既視とも安定とも言える、角が丸くなったような昭和感に汗、そして>>続きを読む

夏の娘たち~ひめごと~(2017年製作の映画)

3.6

歳月を経ても変わらぬ土地の環が揺れる。皆が優しい嘘をつくほど親密に、真相を受け止められるだけ辛抱強く、それ故に生まれる曖昧なバランスで成り立つ現実を、皆が共有する不可思議、社会。捨てきれなかったブレた>>続きを読む

サンズ・オブ・ザ・デッド(2016年製作の映画)

3.6

砂漠、孤独、ゾンビ。五歩後ろDEAD WALK の逃亡劇。斬新な距離感で恐怖を飼い慣らした強さだったが、灼熱の自問自答にはトランス状態。ゾンビに重なる傷心の幻影。スポーツカーの似合うビッチから、まるで>>続きを読む

ウィスキー(2004年製作の映画)

3.7

靴下はなぜ、ふたつの別のものをひとつのペアとして見せえるのだろうか?同じ色だから。同じサイズだから。偽装夫婦と重なるようだ、とは単純すぎる。もっと深くの心の微動。写真を撮る時くらいは「ウイスキー」と作>>続きを読む

10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス(2002年製作の映画)

-

地球上からランダムに選んだ人生のたった10分間にスポットをあてたような、現実感とストーリーのシンプルさに、人生を歩む背中の哀愁のようなものを漂わせるcools。ヴェンダースのそのままレインボーは言わず>>続きを読む

10ミニッツ・オールダー イデアの森(2002年製作の映画)

-

見えない時間を表したような、水面の反射が奏でる甘くて苦いcelloの響き。生と死を結ぶ線上、肉体に閉じ込められた魂がチクタクと音をたて数える、時間。10分の中に、過去現在未来、何十年も何百年も描ける特>>続きを読む

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.9

アスファルトから空へと向かう水の粒子がキラキラと見えるような、雨上がりに大きな虹を見せるスマートな色彩に描く、騒音にかき消されそうな、地味で小さな世界の悲痛。誰の為の法律なのか?と中指を立てたところで>>続きを読む

ゲルニカの木(1975年製作の映画)

3.7

希望は永遠に生き続ける。と、スペイン内戦を重厚に描く壮大感に、平然と、蛇と蹴りで、いい所ついてくる作家性が好き。ロバに美女に傘のショットの、不思議な美しさ。

TECHNOLOGY(2016年製作の映画)

-

人知を超えた神秘の花は、土の上に咲くことなく、轟然たる音をたて、頭の中にだけ狂い咲く。その花に魅了され、アヤワスカに侵食される儀式のように、口からあぶくをふく昏睡。月が落ちた今となっては、もう枯れてし>>続きを読む

KUICHISAN(2011年製作の映画)

-

混沌の茫茫たる面が、過激に鋭利で発狂したくなるような光を放つ。過去・現在・未来という時間感へ、同時に未来・現在・過去という逆方向的なものが流れているような、そんな気さえする沖縄の海と空と闇、そして人。>>続きを読む

泳ぎすぎた夜(2017年製作の映画)

-

夜のような朝、日が昇るよりも早く長い一日ははじまった。冷たく白いキャンバスに、カラフルな子供心がはみ出たような、一瞬の思いつきに、失敗などは微塵も考えない懸命さが微笑ましい。

学校を休んだ日、初めて
>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

-

皆は優しく受け入れ、いつもと変わらず接してくれるけど。苦しみ、悲しみ、怒り、喜び、感謝、そのどれでもあり、どれでもない胸の内の熱いモヤは、あふれる涙だけが慰めてくれる。いつまでも消えない痕をさわられた>>続きを読む

悦楽共犯者(1996年製作の映画)

3.8

日曜日のオーガズムの為、日々精進。大抵の人間は、外から好きなものを自分の部屋へと集めて来ては、人目を気にせず、それを楽しむ。映画を観たり、読書したり…、パンを丸めて鼻と耳から入れてみたり。素晴らしき哉>>続きを読む

ルナ・パパ(1999年製作の映画)

-


for our mothers
-Thank you for giving me life-

そう思えることは何事よりもポジティブであるかのように、血潮がたぎる生のリズムに、体内から踊りだした
>>続きを読む

音楽の国(1935年製作の映画)

-

ジャズの国のサックス王子が、シンフォニーの国のバイオリン姫に恋をした、ロメジュリ。2つの国を隔てる不調和の海に轟く音の砲弾。“ワルキューレの騎行”の凄まじさ、apocalypse。

ダンボ(1941年製作の映画)

-

精巧な写実に裏打ちされた、魔法のカーブの連なる躍動、愛らしさ。形に命を吹き込む神々の筆先。ホフマン博士がLSDを幻覚剤として発見したのが1943年4月16日。その2年前に既に“Pink Elephan>>続きを読む

クレージーホース(1973年製作の映画)

4.4

砂漠に咲いた究極の愛の神秘。有無も言わさぬ衝撃、もう誰も止める者はいないのであろう、堂々と『死よ、万歳』で使われている音楽(相当かっこいい)をそのまま使うgoing my way。トライバルビートの原>>続きを読む

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

-

「芸術がゴミのようだ!」とは言ってみたかっただけ。芸術とは信心の上に成り立つまやかしのように、暴徒化した全人類総アーティスト時代を、布切れ一枚に500億円の値がつくことを、皮肉を込めて表現の自由の限界>>続きを読む

小さな兵隊(1960年製作の映画)

5.0

それまでの芸術全てを飲み込んだ七番目の芸術は、狂おしいほどに美しい。民族自決にひび割れる世界の中の白い一室で、女は理想を、男は寡黙を、口にした。鏡の中の顔は、内面に思い描く顔と違うと知って、言葉の真偽>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.8

終わってる現実の不条理さだって笑えるのだから、この純真さを娯楽以上に楽しむことはできなかった。美味しいもの食べて、通じ合った熱いコミュニケーションがしたいと思う、汚れた心はもっと迷子。ビートルジュース>>続きを読む

チキンとプラム 〜あるバイオリン弾き、最後の夢〜(2011年製作の映画)

-

音色は愛なくして響かない。叶わぬ恋ほど愛を奏でてくれるのだから、切ないものだ。死にたくなるのもよく分かる。愛した人たちとの思い出の塊は、一方的なさよならを告げ、土の中へ。

死よ、万歳(1971年製作の映画)

4.0

父を殺したイデオロギーへの懐疑と、死への恐怖。父を裏切った、自分を産んだ、母という女が憎みきれない猥雑。黒い七面鳥が尾を広げ、白い夜明けが来るまでのこと。表現弾圧へと抗う暗喩が、憎しみに剥き出された感>>続きを読む

ドッグ・デイズ(2001年製作の映画)

3.9

斜めの系譜のサイコパス、“最も暑い日々”のべたついた汗。物語であることを忘れさせる生々しい距離感と、不快な群像を嘲笑うかのような、ポップな色彩の街並みに、善悪美醜を狂わされて浴びる雨。アナのベスト10>>続きを読む

なんて素敵な日(2012年製作の映画)

5.0

(世界は ぎこちなく 美しくて 新しい)いつもの景色が、いままでとは違うものに見えて、生きていると感じた。「なんて素敵な日なんだろう」と、心の声は青空の下にこぼれ、少し浮いた。生命は肉体を離れても、コ>>続きを読む

あなたは私の誇り(2008年製作の映画)

-

ビルのメランコリックな人生は、かくして作られた。現実へと幽かに息をするパラノイアのカットアップは、冷たくて気持ち良い。過剰摂取で死にかけた時に見るような描写と、冷たい身体を家族の温かさが包むような鎮痛>>続きを読む

きっと全て大丈夫(2006年製作の映画)

-

ティモシーのようで、ディックでもあり、バロウズのようでもあるビルの見る世界。アニメーションは文字より速く血管を流れ、シナプスをいとも簡単に狂わせる。支離滅裂な世界の不安に、きっと全て大丈夫、と、冷たい>>続きを読む

オヤシラズ(2010年製作の映画)

-

オヤシラズ、抜歯後の抜糸。理解を超える痛みだ。なのに抜けない、糸は長い。痛みが増し、精神が崩壊していくアニメーションの顔に爆笑。痛覚の極限の描写が、最高に、絶対に、笑える。思い出しただけでも笑える。画>>続きを読む

人生の意味(2005年製作の映画)

-

生まれたときから朽ちるまで、灼熱の炎へと、ただ落ちるだけ。そう思うと少し悲しい。だから人生の意味を教えてください。

でも結局。皆皆銘銘、勝手なことを言っている。銀河の彼方もフラクタル。だけども、人類
>>続きを読む

>|