水のまちさんの映画レビュー・感想・評価

水のまち

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そんな感じ

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脳内ニューヨーク(2008年製作の映画)

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生きるという選択は、鋭いピアノ線で繋がれた後悔を引きづりながら、夢見がちな理想と程遠い劣等感で、痛めつけるように全身を刻む。刻まれて穴だらけの体を風が吹き抜ける時、孤独を感じて、心は寒い。だから暖をと>>続きを読む

ミスター・ミセス・ミス・ロンリー(1980年製作の映画)

3.6

若さの勢いを真剣に遊ぶ。それを情熱と呼べばよいのか。やっている方は楽しそうに見えて、観ている方は含み笑い。21歳の考えるロンリーは、然程切ないものでなく、繋がりの方が顕著に思えた。私は孤独が知りたかっ>>続きを読む

キスより簡単(1989年製作の映画)

4.5

卒論を埋めるまであと1万2千字、今渋谷、裸。濁流、満たされなかった哀しい夜に、出会うべくして出会う映画。白い光が美しく揺れ、優しく、切なく、恋の話。ジョー山中の歌を聴けば聴くほど、次は女に生まれたい。>>続きを読む

快楽の漸進的横滑り(1974年製作の映画)

4.1

横滑り、横滑り、欲情の赫色に、血の気が引いては、また燃える。命が燃える炎の舞に、この熱いものはなんだろか?幻想というインモラルに、回って回って着いたここが、現実というのも嘘だろか?

ジョニー・イングリッシュ(2003年製作の映画)

3.2

寒い毎日、笑って身体を温めたいの。
Mr.ビーンのイメージで観ると、全くの別物に少し残念。極上スパイアクションをB級感で真面目になぞると、ほんのりとオフビートで、のほほんと笑いを待つ塩梅。今度は雲丹食
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くるみ割り人形と秘密の王国(2018年製作の映画)

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11歳の少女と気狂いオヤジの譲歩案。ハイキックでさえも可愛らしく、ぜんまい仕掛けのファンタジー。

Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!(2007年製作の映画)

3.8

オープニングクレジットが終わるまでに5回は笑った。誰も怒らないから、カンヌの休暇へと向かうビーン野放し、存在だけで面白いのに、自由を越えた反則乱発、生牡蠣食べたり、箱男になったり。ロンドンの雨のように>>続きを読む

さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌(1992年製作の映画)

5.0

音も優しさも目に見えないなんて嘘だよね。心の底からの感動の揺れが、涙腺へと真っ直ぐにつながって、大泣きしたよ。I ♡静岡、まるちゃんと同い歳くらいの頃、田舎の中の大都会の同じ場所に、同じように期待と不>>続きを読む

不滅の女(1963年製作の映画)

3.8

何も知らない異国の街で、何も分からず恋に落ちるは世の常か。目の前から消えた貴方が、夢の中から消えてはくれない。首を絞めて殺したいほど、謎の魅惑は踊って、微笑み、この命有る限り私を見つめる。無力に呆然と>>続きを読む

ジョニーは行方不明/台北暮色(2017年製作の映画)

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予告編が全て。この色彩であれば台湾映画である理由もなければ、胸をえぐるものもない。20世紀の終わりに、あれは一体なんだったのか?、夜に怯えたネオン管の光、朧に。満席の劇場で観るには恥ずかしすぎて、一秒>>続きを読む

按摩と女(1938年製作の映画)

4.8

山奥の温泉場、こんなところで偶然に。音と香りと肌に触れても、わからせないのがFemme fatale。目明きのわたしにだって、その美しさがよく見えて、恋におちてしまいたい。暗闇へ、夏の終わりをつげる秋>>続きを読む

ロスト・イン・パリ(2016年製作の映画)

4.2

私の見ている世界では、たえず悲痛な死が告げられて、少し滅入ってしまっていたところ。だけども、素敵な人生の終わりだってあることを、現代のエスプリが、“ゆっくりと苦しみをもって”教えてくれた。セーヌ川のほ>>続きを読む

斬、(2018年製作の映画)

4.1

熱く赤い塊は、打たれ打たれて魂となる。刀が発する鋭く哀しげな数多の音は、無限の感情が命を震わす音のようだ。死を感じればこそ、生を知り、愛深ければこそ、また悲しい。世界が開く前夜、蒼白な闇の静寂に、濁り>>続きを読む

聖杯たちの騎士(2015年製作の映画)

4.6

生きている、息をする、飢えている。欲しいものがわからない、考える、意義、迷える、生きている。
人生を思い出す、愛、真実の窓、光と闇、わからないまま、死、そして少しを残し捨てる。始まる。
ヒリヒリと、人
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囚われの美女(1983年製作の映画)

4.5

ハイヒールが全てを知っているかのような張りぼてを背に、幻影から垂れるブラッディ・マリー 。打ち寄せる波の数だけある宇宙でも、男が美女の虜になるのは相違ない。愚かなほどの雄々しさの、内ポケットに夢を装う>>続きを読む

ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

4.4

無表情な川のように、愛は人と人との見えない隙間を常に流れている。その偶然的で不都合な流れに溺れながら掴んだ愛さえも、心満たすことが出来ないのが、生きることに目的がないことを証明するかのように、生まれて>>続きを読む

ドグラ・マグラ(1988年製作の映画)

4.3

夢かまぼろしか ねぼけた眼で 夢から覚めずに八方ふさがり
分からない、自分が誰かも。分からない、本当が何かも。ただただ、生きた体に血が流れ、血がわたしであり、わたしは血。心は頭の中にあるようで、血の中
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ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

5.0

地獄よりもシリアスに、冷酷無残な白い一夜。臓器も心も剥き出して、恐怖とは何かを知らしめた。胸の鼓動は異様に劇しく、Bestという称賛以外は、全くもって救いのないNegative。

ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)

4.5

人と人が住む社会は、良い顔を見せるべく、裏では泡を吐いている。その泡を掴む彼の仕事は、固く茹でなければ食えやしない。真っ黒にさせない絶妙な混ぜ具合が、人の心の奥底を描いたように、混沌としたマーブル模様>>続きを読む

麻雀放浪記(1984年製作の映画)

3.9

剥き出しの町に風は吹き、侘しいくらい空気を冷やす。温かさを求めていたはずの負けん気は、いつしか青天井で燃え上がる、粋なほどに大きな目をして。牌の音がつくる緊張と、どこまでも甘いラブストーリーが良い。そ>>続きを読む

ミッドナイト・アフター(2014年製作の映画)

3.9

幾多の奇跡の上に成り立つ今という神秘に、何気ない一瞬もまた大切にしなければならない。そう思わせるものが真剣なディザスタームービーであれば健全だが、香港の青い闇にテールランプのトレールを不穏に引き、Da>>続きを読む

13回の新月のある年に(1978年製作の映画)

4.4

朧な希望だけが危うく現実へと繋ぎ止め、ただそれだけに生きている。生かされているとは言い難い心と体は、過去を引きずり、繊細な琴線をゆらし、suicideの音を鳴らす。歩き疲れた戒めは、今までよりも、重く>>続きを読む

第三世代(1979年製作の映画)

4.0

計り知れない宇宙の、小さな脳の中で、どうしたら真実などという絶大なものを確信することが出来ようか。世界は騒がしいだけ、嘘でさえ滑稽に、見えない理想は叶ったとしても気づかない。考える奴は馬鹿だ、考えない>>続きを読む

汚れた血(1986年製作の映画)

4.8

透明よりも美しい色は無く、愛より不滅なものは無い。永遠に。
疾走のhéros

ブラ物語(2018年製作の映画)

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“翻訳なしでどこでも理解されること” 世界平和の根源にあるかのようなこの素敵な試みのつづき。それを逆手にとるように意思の疎通が掛け違いのままに進むやりとりの空白に、おっぱいと老いた孤独が少しはみでるb>>続きを読む

ハロウィン(2007年製作の映画)

3.1

月の笑いがお面を照らす spooky night。お祭り騒ぎに浮かれていようが、いまいが、悪魔の目を持つサイコパスには、光のない10月31日。Unhappy Halloween!

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

4.8

大好物の謎を手にして、知りたい分だけ灰が落ちた。ハイになって下を覗くとその高さに恐れが生れ、いつでも最高の悪夢が笑わせてくれる。マークひとつの暗号さえもとけない世界なのであれば、人にわかってもらえない>>続きを読む

ウォールデン(1969年製作の映画)

4.6

地球が回り、時計の針が進むのならば、メカスの日記はロールが回り、時を刻む。細密に切られたフレームの繋がりは、自ら生みだした斑な時空に、光と寄り添い、fantasticに通り過ぎていくもの。ひとつのロー>>続きを読む

処刑の島(1966年製作の映画)

3.2

父と母と兄と、そして自分さえも殺した男への怨念は、晴れることなどあるはずもなく、再び現れた自分の存在に慄く姿を見て嘲笑うことが、何よりも復讐だったのかも知れない。三國連太郎の大柄な図体、猟銃を持った佐>>続きを読む

デス・バレット(2017年製作の映画)

4.2

降りそそぐ太陽に隠れたお前は一体誰だ?地面に横たわるものがそれを知る必要はない。海と空のAzzurriに、黄金が輝き銃声が響く。真夜中のマシンガンは女を踊らせ全裸に剥いた。意図して一線を越えたキメキメ>>続きを読む

性賊 セックス・ジャック いろはにほてと(1970年製作の映画)

4.4

世界革命戦争とセックスを畳の上に並べる居心地の悪さ。数こそが力と思っていたかは定かでないが、連帯などと称した学生運動の生温さは、人は個であることを露呈しているようで物哀しい。その横で「天誅って知ってま>>続きを読む

霊長類(1974年製作の映画)

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猿の脳を切断してまで、人類が探求すべきこととはなんだろうか?電流を流し、血液を抜き取り、精液までも搾り取る。動物実験の尊い犠牲の上に成り立つ人間社会の発展に、後ろめたさしかない。ワイズマンの平坦な視点>>続きを読む

競輪上人行状記(1963年製作の映画)

4.6

僧侶の御布施の使い道。ギャンブルの汚れた金の先入観を、浄化して有り余る南無阿弥陀仏。寺院の金回りと、浄土宗の坊主頭でない生臭坊主が炙り出す、人といういきもの。地獄のなかで煩悩まみれに車券を買い続けた男>>続きを読む

ソウル・ステーション パンデミック(2016年製作の映画)

2.5

アニメとゾンビの相性の悪さ。ペンタブは剣より強し。と、アニメーションには無限の可能性が秘められているはずなのに、ZOMBIEのあの風合いにはまだまだのようで、怖さも、哀愁も感じない。不服な国家を、世界>>続きを読む

中央地帯(1971年製作の映画)

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何も分からないまま、toーtoーと発信音。グルグルドローンは、上昇するにも音を立て、時折夢中に浮いていた。回転の単調に、加速、逆回転とこれまたシンプルな変調、そして可視光グローイング。まわりつづけるこ>>続きを読む

パーソナル・ショッパー(2016年製作の映画)

3.8

いるような、いないような、いてほしいような。こんなにも混沌とした自分の中身を、たった数個のワードで表す光った画面。その数個のワードを、別の中身の誰かが紐解き、虚ろに繋がれた世界。時折差し込む陽射しは蜜>>続きを読む

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