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彼らが本気で編むときは、のakariのレビュー・感想・評価

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)
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トモちゃんがひたすらかわいくてかわいくて…!楽しそうにしてるときも悔しそうにしてるときも、その姿がただただ愛おしかったです。リンコさんとトモちゃんが本当の母娘に見える瞬間が何度もあって、その度に涙がこぼれました。
私は、理解することだけが大事なわけじゃないと思っています。性のことだったり家族のことだったり、ちょっと触れにくいような悩みって誰もが抱えているもので人それぞれ違います。だからこそ、全ての他人がそれを理解できるわけではありません。でも、“知る”ことや“理解しようとする”ことならできるんじゃないかと思います。カイくんのお母さんも、リンコさんについて少しでも知っていたら、出てくる言葉はほんの少しでも違ったんじゃないかなぁ。リンコさんたちだけが我慢し続けるのも悲しいから、なんで?と思ったことを真っ向から否定するのではなく、知りたいといつか思ってほしいです。
だけど、そんなカイくんのお母さんのこともやっぱり理解したいんです。この映画を見ていて、普通に生きるってやっぱり難しいと感じました。私もこの先の人生を普通に生きられるかどうか、見えないから不安になることがよくあります。リンコさんとトモちゃんとマキオが3人でピクニックをしているシーンに感動して涙が出たのは、普通に過ごす彼らが幸せそうに見えたから。普通の幸せをどうしても普通に求めちゃうんだよな〜。そう考えると、カイくんのお母さんの気持ちもわかる気がしてきました。カイくんが自分を責めない生き方を見つけられたらいいなと思います。
トモちゃんが知らなかったことを知って、人の温かさに触れて、今度は人に優しさを与える側に成長していく様子がとても微笑ましかったです。キャラ弁でお腹壊した理由にかわいい…って呟いたらリンコさんとシンクロしちゃいました。そのくらい感情移入して楽しめた映画でした。好きです。めちゃめちゃ泣いたんだけど、振り返ってみると全部幸せの涙だった気がする!
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