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彼らが本気で編むときは、のUskeのレビュー・感想・評価

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)
4.9
映画でこれほど感動したのはいつ以来だろう。

母子家庭の小学生のトモ(柿原りんか)が、母に置き去りにされ、母の弟のマキオ(桐谷健太)宅に身を寄せるが、そこにはマキオの彼女(生田斗真)が同棲していた。。。

LGBTを題材にした映画やテレビ番組は最近よく目にするし、世間の認識・理解も深まってきてるとは思う。
でもこの映画は、単純にLGBTに対する理解を求めるためのものではないと感じた。

人が人を愛おしく想い、その人を心から大切にする。そういう姿がトランスジェンダーという存在を通してより深く鮮明に描かれていたように感じた。

ストーリー展開に暗さや深刻さはなく、どちらかというと軽めな日常風景の描写が多かった。
涙堪え切れないようなシーンも多々あったが、そのどれもがのどかな明るい午後の日差しの中で描かれていた。
そして切なさの隣にはいつも瓶ビールが登場していた。悲しい時に飲むビールの味を思い出した。

彼らが編んだものをふざけて投げ合うシーンでは、もう涙が止まらなかった。

柿原りんかは初めてみたし、生田斗真も桐谷健太も別に好きではなかったが、とにかく3人ともにとても感動させられた。
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