東朴幕院

スティーヴ・マックィーン その男とル・マンの東朴幕院のレビュー・感想・評価

3.7
スティーヴ・マックイーンが自らの制作会社ソーラープロを立ち上げて夢であったレース映画を作り上げ様とする。それは、『栄光のル・マン』となったが賛否両論となり、それは彼の期待とは異なった。
制作途中のエピソードが色々と語られる。製作が開始される前のハリウッドスターである彼の無軌道ぶりが語られるが、それは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』での彼の様だ。しかし、製作が開始され、脚本が出来ないまま撮影は進んでいく事による鬱憤とストレス。脚本家たちは上手い脚本が出来ずに悪循環となって迷走していく、そして撮影中の事故で怪我人も出てしまう。
スターとプロジェクトを切り盛りするのは訳が違うので、それを履き違えて傷ついたスティーヴを見るのは、何とも悲しかったね。
それでも怪我をしたレーサーへの心遣い等、良い面もあったな。
最後は迷走した作品であるが、本物のスピード、レースをフィクションとして撮影したこの作品の輝きは失われないと思っている人が多いという事を再確認出来たし、それが私への救済にもなったよね。やはり『栄光のル・マン』は素晴らしいレース映画であるよね。
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