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ボディ・バッグスの一人旅のレビュー・感想・評価

ボディ・バッグス(1993年製作の映画)
3.0
ジョン・カーペンター&トビー・フーパー監督作。

モダンホラー界の巨匠ジョン・カーペンターとトビー・フーパーの鬼才コンビが演出を手掛けたオムニバスホラーで、元々はTV映画として制作されました。

ジョン・カーペンター自身が各エピソードを緩やかに繋ぐ遺体安置所の男を狂言回し的に怪演する本作は、3つのエピソードから構成されるオムニバス形式のホラー作品です。

第1話「ガソリンスタンド」
監督…ジョン・カーペンター
心理学を学ぶ女子大生がガソリンスタンドの夜勤のバイトに入るが、そこへ巷を震撼させている猟奇殺人鬼が襲い掛かってきて…という殺人鬼モノ。浮浪者やナンパ男など怪しげな人物が次々に登場する仕様ですが、殺人鬼の正体はやはりあの人(最初から怪しいし…)。オーソドックスな展開の殺人鬼モノですが、深夜のガソスタの不穏&静寂は雰囲気が出ています。

第2話「髪」
監督…ジョン・カーペンター
薄毛を気にする中年男がTVのCMで見た最新薄毛治療を受けるが、想定外の副作用が出てきて…という“発毛ホラー”。頭部だけでなく、体の穴という穴から小さな蛇のような生命体がうじゃうじゃ生えだしていく光景は鳥肌必至の気色悪さです。お子さまはトラウマになるかもしれません…。

第3話「眼」
監督…トビー・フーパー
交通事故で右目を失った一流メジャーリーガー。主治医の勧めで最新の眼球移植手術を受け視力を取り戻すが、その日を境に不気味な幻覚を見るようになる…という“医療+オカルト”もの。眼球のドナーとなった見知らぬ人物の記憶や思考が男の脳を徐々に支配していく恐怖。男が最後に下す決断が余りにも痛々しく、優しい奥さんが不憫でならない。

現代ホラー界の鬼才コンビが放つ多彩な作風が魅力のオムニバスホラーで、ロバート・キャラダイン、ウェス・クレイヴン、サム・ライミ、ステイシー・キーチ、マーク・ハミル、ツイッギーら豪華な顔ぶれが揃っています。
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