ばやし

マンチェスター・バイ・ザ・シーのばやしのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

いっそ裁かれたらと、自分を責めて心を閉ざすリーが頭から離れない。そんな、牢獄みたいな部屋住まないでよ、家具おこうよ。色んな手がリーに向けられるけど全部断つ。リーから手を向けたかと思えば温かいものではなくて相手や自分を傷つけるもので。犯した過ちは耐え切れない乗り越えようとすら思えないほど辛くて、支えてくれた兄も亡くなって、どうやって救われるんだろうと思って観てたけど誰もその方法は分からなくて。ただ静かに側に居てくれていた人達の存在にすごく救われた。過去と今と、リーがランディにむける目線が辛い。ランディと一緒の時が一番気持ちが目から伝わってきて色んなもの溢れててしんどくてすき。甥との関係、ボールのやり取り、真っ直ぐには行かないけど前を向けたのかなって。ラストエンドクレジット、波の音を聴きながら全てを流し消すことはできないんだなって。押し寄せては引いていく、ずっとその繰り返しなんだろうなって。少しづつ、ゆっくりと、幸せへ向いて進んで欲しいと思うけど言えないから、何とか生きぬいてほしい。冬の冷たくて曇り空の続く作品だけどとても素敵な作品だった。
あとミシェル・ウィリアムズほんとすき。
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