このスコアをつけたのは、レイ・クロックがここまでやばいやつだったということを包み隠さず映画にしてくれたからです。(映画としてはとてもよくできている伝記ですが、綺麗な物語ではないです。)
これが本当の話で、そしてこんな悪魔みたいな情の欠片もない人間がマクドナルドをアメリカにとどまらず世界中に広めたということがもう地球の闇でしかない。
この世界は、ずる賢い人が得をし、いい人が損をする風になっているんだなとつくづく感じる映画でした。
レイが電話で、”ライバルが溺れてたらホースを口に突っ込む。それが君らにできるか?“という鬼畜な言葉に対してマックさんが、“できないし、やりたくもない”っていうシーンが胸に突き刺さって辛かった。
こういうレイみたいに人のものを奪おうとする人間がいる限り、戦争がなくなるわけはないよなと思ってしまう。
私は恩を仇で返す人が一番嫌いなので、見終わってからもずっとイライラしています。
最後のテロップで、ジョアンは資産のほとんどを寄付したって書かれてたけど、この人がやりたくてやったというより、自分がやってしまった事の詰め合わせなんだろうなとしか私には思えなかった。まあそれでもこの人の寄付に助けられた人もいるわけだからなんともいえないですね。
こういう人ってお金持ちとか関係なく世の中に一定数いるから本当に気をつけようと思いました。
マックはもう一生食べたくないし、悪魔は人間だなぁと改めて思わせてくれる映画でした。