Kota

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツのKotaのレビュー・感想・評価

3.3
“世の中に執念に勝るものはない。才能が報われないのが世の中だ。”

まずはじめに、レイク・ロック(マイケル・キートン)は創業者ではない。今やどこにでもあり、世界の1%が毎日食べているというマクドナルド、その始まりは田舎の小さな町に住むマクドナルド兄弟のアイデアだった。

1950年代アメリカのダイナーは注文されてから料理を作り、ウェイトレスが皿で運ぶのが主流であったが、時間がかかる事、忙しすぎて店が回らない事など問題があった。そこで売上の8割がハンバーガーとポテトとジュースだと気づいた兄弟はそれ以外のメニューをカット、お皿も無くして紙に包むだけにする事で経費を抑え、提供スピードをアップさせた。経営論の観点でみると本当にクリティカルで素晴らしいアイデア。テニスコートにキッチンを描き、デモで動線を確認するシーンが大好きだった。

でもこの映画の主役は他でも無く、レイク・ロック。彼の野心は凄まじいし、手に入れたい物は他を捨ててでも手に入れるというエネルギーはどこから来るのか不思議だった。一緒にビジネスをしようとしてたマクドナルド兄弟やずっと支えていた奥さん(ローラ・ダーン)を呆気なく捨てていく彼の人生は一体なにに支えられているのだろう。…ただ胸くそだった。これが経営者の見本だなんて絶対思いたくないし、こういう自己野心の塊が公害とか、“スーパサイズ・ミー”を引き起こすんだよね。

…まぁ、でもマクドナルドのゴールデンアーチのブランド力は本当に凄いよね。映画のポスターも見ただけでマクドナルドの話ってわかるもんね。
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