映画好き

あしたのパスタはアルデンテの映画好きのレビュー・感想・評価

3.0
ソラリアシネマにて

ソラリアシネマが閉館(2011年11月30日閉館)すると決まってから、閉館する前に何か見に行きたいなと思いこちらの映画を見に行った。
ロビーには閉館を惜しむファンがたくさん詰めかけていて、私が見た回は満席だった。

イタリアっぽい話。人々が明るくて、太陽がさんさんと降り注ぐ。最後は大団円という、私がイメージするイタリアぽさのある話だった。殊更いい映画というのではないけど、大好きなソラリアシネマでの最後の鑑賞となってしまった作品なので、忘れられない映画になった。

本当は閉館までにもっと見に行きたかったけど、仕事が忙しくなかなか見に行けずだった。最後の2週間くらいは、これまで上映した作品の中から人気があったものなどのリバイバルをやっていて、最終上映は、爆音の『THIS IS IT』だったと記憶している。
最後はスタッフもお客さんと一緒に鑑賞するとのことで、きっとみんなで一緒に盛り上がったことだろう。

私が今までで一番好きな映画館だったのが、ソラリアシネマだ。好きな理由が大きく3つあって、
まず①立地が(私にとって)すごくよかった。
駅直結のビル内にあったので、駅を利用する私はかなり便利だった。濡れずに行けて帰れるし、駅まですぐだから帰りはすぐに電車にのれるし。駅直結のビル内だからレイトショーなんかで遅い時間になっても外を歩くことなく安全に駅まで行けるのは、私にとって本当にありがたい立地だった。映画館て繁華街やいわゆる飲み屋街みたいなところにあったりすると、昼間はいいけど、夕方〜夜に終わると1人で歩くのはなんだか嫌だな気持ち悪いなと感じることもあったし、映画館中心地から少し離れたところにあるとそれこそ帰り暗くなると街灯もあるにはあるけど、人通りもほとんどなく正直怖いし危ないしで昼間しか行けない行きたくない。
②上映している映画が私の好みのものが多かった。
いくら行きやすくても、やはり自分が見たい映画をやってくれないと見に行かない。私が見たいなとか好きな映画の上映が多かったので、相性いいのかなとか勝手に思ってて愛着があった。
③スタッフさんがみんなイイ感じの人ばかり。
当時はほとんどの映画館でチケットは映画館の窓口で購入する時代で、フード買うときや開場の案内などスタッフさんと接することが今より多かったけど、ソラリアシネマのスタッフさんはみんな親切で明るく対応してくれた。何よりみんなソラリアシネマを愛してるのが伝わってきた。そしてソラリアシネマを愛するお客さんを大事にしてくれてると感じた。

ソラリアシネマは館内の作りや雰囲気も好きで、私にとってサードプレイスでもあった。場内の照明や座席のかんじが今のシネコンにはない優雅な雰囲気があったり。
当時のスタッフさん、関係者の皆さんが今どうされているのかわからないけど、この場を借りてお礼を言いたい。いつも面白く楽しい映画を見せてくれてありがとう。いつも明るい笑顔で迎えてくれ親切に対応してくれてありがとう。閉館して久しいけど、私の心の中には友達と見に行った思い出や仕事帰り疲れたときに見に行ってストレス発散になったり思わぬ名作に出会ったりとたくさんの思い出が生き続けています。