山田

ウインド・リバーの山田のネタバレレビュー・内容・結末

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

凄く刺さるけど誤解も招きそうだと思った。
チップへの説教シーンとかその通りだと思ってしまう人もいるのでは無いだろうかと心配。
監督の意図としては、内面化された差別心を捨て去ることの難しさを表してると思うけど。

そしてラスト生き残るのは強い方運は関係ないというセリフも正義として描いてるのではなくそう思い込むことで被差別マイノリティを踏みつける自分自身を肯定して自分を保とうとしているのを表してると思うけど、やっぱりそのとおりだ!と思ってしまう人もいるかなぁ、と思った。このシーンにおいてはFBIの人に殺された女性は裸足で雪山を何キロ走ったの?と言わせて主人公に10キロだと言わせることで、強くても死んでるじゃないかと見せたいのだとは分かるんだけど、わからない人も多そうな気がして新聞や論文ではなく作品で差別を取り扱い事の難しさを感じた。
作品自体は凄く良くできていたし、死に化粧のシーンでもネイティブ・アメリカンの人々は自分たちの文化が沢山壊されてしまったことも伝わってきたし今現在のアメリカでどういう扱いを受けてるかも伝わってきた。

文化がなくなってしまった迫害された人種は日本だとアイヌの人たちが当てはまるけど、この土地で起きてることは皆が向き合わないで放置されるという点では沖縄の人々が近い仕打ちを受けているのかなと思った。

刺さる作品だった
山田

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