あとみく

ウインド・リバーのあとみくのネタバレレビュー・内容・結末

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

高評価だから見たけど、不満点あり。
1,被害者のナタリーと、主人公の娘さん。勝手を言って悪いけど、非リア充目線としては、まだ学生なのに親の居ぬ間にパーリー(パーティ)とか、恋人の寮に押しかけてイチャラブとかやめなさいよって感じ。あとナタリーのお母さん、部屋で何してたのか怖すぎ。手を切ってた?FBIも父も止めなさいよ!偏見だけど、なんか部族の人って家族を尊重しすぎて(?)突き放すようなことあるけど、だったら死んでもそれは「家族が選択したこと」として淡々とすればいいのに。死んでからめっちゃ悲しむのに「娘は18だ、行き先は聞かなかった」ってさあ。兄貴も、泣いてて人の心あるんだなと思ったけど、逆に、人の心あるのに悪事に手を染めてるわけでなんか同情できない。
まあ、ともかく、悪いけどナタリーのイチャラブシーンを見たらちょっと冷めた。こんな閉鎖空間で共同の寮に女連れ込むのはタブーでしょ。(だからって彼氏ともども殺すのはやりすぎだけど)

2,「目には目をがスカッとした」ってレビューが多かったけど、人種差別やら何やら重たいテーマを出しといて、この映画はそこがクライマックス(印象深いシーン)でいいわけ?スカッとがいいなら別のアクション映画観るよ…。それに主人公はあの日何があったか知らないんだから、アイツが元凶で主犯だったか分からないで私刑をしたわけでしょ?(視聴者は知ってるからムカついてるけど、ちょっと便乗しただけのやつかもしれないじゃん)まあ態度で分かったかもしれんが、自分の娘の仇でもないのにさあ。娘の件も何か分かるのかと思ったらそういうわけでもないし。
あと銃撃戦はすごかったけど、「さすがハンター、カッコイイ!」って思わせる作りでいいわけ?一人の娘が雪の中死んでいたというところから、捜査の途中で何人死んでるんだよって。「部族の娘ひとりの死」をきちんと埋もれさせず扱うんだ、という意気込みで始まったのに、悪者も捜査員も男たちが何人死んでもお構いなしでは本末転倒というか。

アマプラでこれと「鵜頭川村事件」「ロスト・フライト」を立て続けに見たんだけど、どれも閉鎖された村や島での男性性の悪い側面(暴力による支配)が描かれていて、21世紀でもまだまだ地球の大半は動物的なんだろうなーと思ってしまいました。