あたまいた

ウインド・リバーのあたまいたのネタバレレビュー・内容・結末

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ジェレミーレナー・エリザベスオルセンのアベンジャーズコンビ。

走ったら肺胞が凍りついて、その血で自らが窒息する環境がこの世界に存在することに衝撃を受けた。そんな環境では、人間はほとんど生活しておらず、雪山の静寂の中に「ドーン」と響く銃声にとにかく圧倒された。

「こんなところでは、運などない。あるのは意志だけだ。」というジェレミーレナーのセリフには、胸を打たれた。3年前に娘を亡くし、苦しみと向き合った末、意志の力で乗り越えた者だけにしかわからない境地に達したのだろう。その分、復讐は冷酷。
その意志の強さは、亡きナタリーの父にも伝わっていくし、おそらく新人警官であろうジェーンの成長をも促す。
人間が住むのに適しているとは到底言えない環境下だからこそ、人と人とが密に繋がり、意志が伝播していく。静かながら、ひしひしとその様子を観客に感じさせる作品でした。