モリガキ

ウインド・リバーのモリガキのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
3.7
タイトルは「ウィンド・リバー」という地名であり、これはインディアンの強制移住地である。インディアンは雪深い田舎の村に強制的に移住させられ、その地には社会から隔絶された、重苦しく、閉鎖的な空気が漂っている。
しかし、物語の大半はそういった社会的問題には触れず、己の中の悲しみや怒りと戦いながら復讐を成す主人公が淡々と描かれる。そして復讐が終わり、深い悲しみの中に、ほんの少し希望を残すオシャレなラストの後に、"ウィンド・リバー"という土地に、つまり物語の核心である社会問題に2、3の文章で触れる。
観てる間は感情的な部分を重点的に見せ、難しいことは終わった後にそれぞれに考えさせる。構成の妙が光っていた。
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