Shuuuuuhy

ウインド・リバーのShuuuuuhyのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
3.8
アメリカ合衆国において一番人口が少ないとされるワイオミング州の実話に基づく話。
過去に先住民族(現在インディアンは禁句なのかな…)が出てくると撃退されるという、いわば〝悪” としての存在を成してきたものだけれど、その先住民族の多くがこのウィンドリバー地区に追いやられているそうだ。
そこは、広さは鹿児島県ほどあるにも関わらず警察は6人しかいないし、失踪事件が起きても立件されない、レイプも裁けない、死体が見つかっても殺人だと断定されなければ捜査もされないというそんな土地。封鎖的という一言だけで片付かないほど、絶望的ですらある。
観ていてもそんな絶望感に駆られながらになるけど、個人的には殺伐した雪景色に相反して一抹の温もりを感じたフィナーレ。
こんな現実があるのだと知ることができたのもこの映画に出逢えたからこそ。
ジェレミー・レナーの役どころもハンターということでホーク・アイ的な(?笑)感じもありつつ、怒りを爆発させることなく静かに覗かせたり、優しさが際立ったりして良い演技だった。
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