くじら

スクリーム4:ネクスト・ジェネレーションのくじらのレビュー・感想・評価

3.5
2010年代に入り、堂々の完結を迎えたホラーの大作シリーズ。『スクリーム1』イントロで「エルム街の悪夢は1までよかった」と登場人物に言わせたウェス・クレイヴンの、長きにわたる後悔もここに結実したことだろう。

幕引きも話の流れも壮大にしすぎないバランスと、最後までメタなコメディを続けてくれたことに満足と感謝を!

『スクリーム』シリーズは、メタの位相が少しずつ変わってきており、
❶映画の文脈
❷映画体験
❸映画作成
❹映画の続編
となっているように思う。

今回はセルフリメイク、続編がテーマ。そこに『STAB』の監督がロドリゲスという、『エル・マリアッチ』▶︎『デスペラード』を作った人間を当てるのは、やっぱりウェスの人柄を感じる。

シリーズ3作目で登場人物にとっての「自分を演じる役者」が出てきたのに対し、今回は「自分を演じるリアルパーソン」が出てくる。しかし強いぞシドニー。シドニーの生き様は、ホラーのヒロイン像を飛び越えて、私たちにずっと勇気を与えてくれる。ありがとう!
くじら

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