若大将オーウェン

ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜の若大将オーウェンのレビュー・感想・評価

2.5
本作の作業工程の記事を見て期待をもった。(参照:http://natalie.mu/eiga/news/214264)
簡単にまとめるとデジタル工程にしてトライ&エラーがしやすくなったので、クオリティが上がったという感じなのだが、本作を見ると修正の過程で掴み所やひっかかりどころもなくなってしまったのか、自動操縦のようにスルッと抜けていってしまう作品だった。
開始30分過ぎても話の本筋が始まらない。キャラの紹介も曖昧で、お父さんとかもっと掘り下げられたはずなのに、娘とコミュニケーション取れてないぐらいしか伝わらない。
夢と現実が混ざり合うのは良いんだが、夢と分かり切ってる以上どこまで切迫感をもって夢パートを見れば良いのかわからない。所詮、夢なんでしょと思ってしまうし、現実世界の追いかけっこもどこか緊張感や切迫感がなくほのぼのとしている。
別に「ひるね姫」というタイトルよろしく、ほのぼのとした作品でももちろん良いのだが、作品のトーンはどこか真面目で、説明も言葉でばっかり。スマホで打つ文字も全て喋る喋る。
キャラの立ち方、魅力も乏しくココネが最後まで可愛いとか思えなかった。恐らく行動的に見えて受動的なキャラだからだろう。
エンドロールは曲も相まって良いけど、そこを本編で焦点化して欲しかった気も。作画や技術的なことはすごいので、もったいないと思いました