どらどら

淵に立つのどらどらのレビュー・感想・評価

淵に立つ(2016年製作の映画)
4.8
- 気安く言うなよ、死ぬ気もないのに

ぼやけていく家族の肖像
確かにあったはずの暮らしは本当にあったのか
それとも今の暮らしの方が本当ではないのか

そもそも本当に家族だったのか?
今は本当の家族なのか?
家族...?

これは何かの罰なのだろうか
それとも必然なのか
誰が、地獄に落ちるのだろうか

淵に立つ。
深淵がまた、こちらを覗く。

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圧倒的だ
異分子の侵入で明らかになる家族の歪さ
異分子の不気味さではなく、家族そのものの不気味さに、この映画に気付かされた。
素人考えながら、はっきり言って、”パラサイト”の一つ先の問題意識に取り組んでいると感じられる。
ひとは、そもそも誰にも何もわからないもの。
当然、ひとの集合体たる家族など言わずもがななのだ。

メインキャスト全員、特に筒井真理子さん、この映画を体現したかのような目の虚さに吸い込まれそうになった

この傑作を生み出す深田晃司という才能に、純粋に恐怖しか感じない。どんな見方をしているとこんな作品が作れてしまうのだろうか、、
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