あさ

淵に立つのあさのレビュー・感想・評価

淵に立つ(2016年製作の映画)
4.3
某アップリンクの件について言及する記事を見て気になった深田監督。(プラスの意味で)正直、見終えた感想としては「日本にこんな映画があったなんて」

ほたるが泳いで浮かんでいく場面や浜辺のシーンは思わず待って待ってと声が出てしまった。溢れる涙。疲れた身体で見たのに全く目を逸らせなかった。

白と赤がなんとも印象的で残酷なコントラスト、とか言ったらチープなのかも。
「8年前夫婦になった」の台詞は確かに吐き気がする。第一印象の古舘寛治は娘との距離もほどほどで、家庭的なものとはかけ離れていたのに。後半で明るくすら見えてしまうのが皮肉。

あ、これから手を出すな とか独特な雰囲気も。言葉にうまくできない、"空気"を表現してる。知らず知らずいろんな映画でそういう体験してると思うけど、すごく空気感が気になったという意味でも良かった。

最後がひっひっふ〜に聞こえてしまって、それがまた何だか勝手に刺さった。

信仰の話が出てきた割に、最後の方は神様が不在にも見えたし章江さんが神様に縋ってるようにも見えなかったんだよな…。私が気づかなかっただけかなあ。
あさ

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