住処

The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめの住処のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

衣装や色彩、彩度などは期待以上。光の具合が良い。南北戦争末期ということもあり屋外のシーンは日が暮れると薄暗くてろうそくの光のみで映し出されるシーンも多く、日中も淡い日光が少し差し込む程度。
加えて遠くで鳴り響く大砲の音。女性達には常に戦争に対する緩い不安が付き纏い、それは観てるこちら側もいつの間にか抱いていた。

ストーリーについて、あまりにもメリハリがない。色々な女性の視点を描きたいのは分かるけど全て中途半端。だったら相関図の矢印の数は減らし、その分一つ一つの矢印を太くするべき。(でもこの部分に関してはもっと繊細な捉え方が出来る人は絶対いると思うし、大人の映画なんだよ!と言われてしまえばそれまでだわ)

また、サブタイトルに欲望のめざめ、とあるくらいだしマクバニーが現れる前や現れた直後はもっと厳格なキリスト教徒を描くのかと思ってたけど、そうでもなくわりと最初から皆目がギラギラしてた。目覚めてないじゃん。まんまじゃん。
この手の映画から細やかな心理描写を省いたら何が残るんだよ。

あとマクバニーの描き方が惜しすぎる。
えっ片脚切断でそんなキレる?つかそもそもはお前が悪くね?


まあなんか色々言ったけど結局私はこういう色味と古典的な世界観に惹かれます。って感じで4。
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