このような女性の解放がテーマになっている作品などは「特に女性に観て欲しい・観るべき」といった謳い文句が用いられがちだが、本作を観た後ではそのような常套句を使うことは憚られるだろう。これは「すべての人たちに見て欲しい」作品で、すべての人たちが観る必要のある作品なのだ。
そもそも映画というものは「女性」だとか「男性」だとか、ましてや国の違い、肌の色の違い、立場の違いでくくりつけて観る必要なんてないはずだ。そんな簡単なことさえも分からなくなっていたことに、ふと気づかされる。テーマとは全く別の角度からの気づきに溢れた作品でもある。
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