中東の恐ろしさと生きて行く上での厳しさを痛感させられるドキュメンタリー作品。
製作サイドが主人公の人生を左右する決断を助ける事等にはドキュメンタリーとして大きな疑問を感じるが、ここが本作のキーポイントとなっており、現状の中東情勢の中ではいた仕方ないのかもしれない。それよりもあんな状況下で撮影を敢行したスタッフを賞賛したい。アフガニスタンでのホテルの厳戒体制などはその一例だ。
それよりも、アフガニスタンにいれば花嫁として売買され、タリバンから逃れたイランの施設では女性は歌う事を許されない現実に突き当たりながらも、歌い続ける主人公ソニータのバイタリティーはハンパない。それは画面からもビシビシと伝わってくる。
不思議な感覚に陥いるが、社会的メッセージはしっかりとしており、非常に見応えのある作品。