なりノフ

ブレードランナー 2049のなりノフのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
3.5
めちゃくちゃDUNEっぽい作風だな、って観てたら本当にDUNEの監督だった。空気が重っ苦しい。
レプリカントと人間を巡る、2015年のその後の物語。前作みたいなドンパチはほぼ無く、ひたすら”SF”を濃く深く煮詰めたような続編だった。

このシリーズ、なんでそこまでレプリカントを人間らしくしてしまったのか……って一言に尽きる。タイレルもウォレスも神になろうとしたのか。
人間らしく作っといて行き着く先は奴隷なので、そりゃ反乱も起こるに決まっとる。人間ですら何度革命の歴史を築いてきたのかと。

映画がどうだったかっていうと、監督の作風がすっごい独特だから合う人と合わない人がしっかり分かれそうだな。
台詞が少なくて間が多く、軽快さが全くない代わりに重厚感が存分に醸し出されているSF作品。
他では味わえない重さがあるので一見の価値はある。

が、私に合うかというと……。DUNEの時はその重厚感を求めてたので大満足だったけど、今回心構えができてなかったから受け止めきれなかった感じかな。
あと主人公の感情が希薄だから、その点も私に合わず……まあそういう設定の存在なんだけど。
でも観て損した感じはしなかったです。
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