前作(舞台は2019年公開は1982年)は1999年以前で終末論、世紀末思想、退廃の美学をもって作られていました。2017年今現在の自分たちはあれよりずっとマシな状況で生きてますね。前作のような荒廃した未来だけを描いたのではリアリティにかけてしまう。それでこの続編を作るのだからうまく折り合いをつけなければならない。
私は期待値高めでおそるおそる観始めました。
結論からいうと、、、良かったと思う。観る人を選ぶとも思う。ただ哲学的すぎてついていけない人もいるでしょう。それに眠い時や疲れて何も考えたくないなら観ない方がいいかな。
以下、ネタバレします。
これはもうAIのジョイとレプリカント・K(ライアン・ゴズリング)の恋物語ですね。そこが本筋です。
だから前作、デッカードとレイチェルの関係も多かれ少なかれかぶってくるんです。それを踏まえつつ発展させたのが今作とも言えます。
彼女の涙は母レイチェルがタイレル氏の姪っ子の記憶を移植されていた事を知らされ、泣く場面とかぶるんです。
ハリソン・フォードはそんなに演技うまくなかったなぁ。(苦笑)
あの秘書(ラヴ)が全くの悪とは思わない。彼女なりの存在理由を求めていただけだし、権利というか人から認められるって、勝ち取る他ないのだから。
ただ、何が同じレプリカントの"K"と違ったのでしょう。そこを考えると味わい深くなりますね。
かなりしっかりシナリオ考えられている。ハマれるならこれから何度も観れる良作です。 長さ感じなくなって初めてその良さに気づく映画だろう。
2019.2.10
頭の中の引き出しに入って以来、本当に何度も思い出しては、いい作品だと思っている。更に加点。