父親が飼い犬の死によってショックを受け、愛する娘の職場へ突然現れる。
困惑する娘はどうにかやり繰りして切り抜けるが、今度は父親がカツラと入れ歯をつけ自分はトニ・エルドマンとして再び姿を現す。
どこの国も父親の娘に対する愛情は変わりない。
それが子供の時であろうとも、大人になってからもというパターン。
トニ・エルドマンが現れての会話は更にお互い噛み合わない展開。
これがアメリカ映画なら大袈裟になるのだろうが、ヨーロッパ映画はここが違う。
全くリアクション出来ずにやり過ごすという気まずい時間が流れる。
変装をする父親だからといって、それが愛情の変化球であり、この父にこの娘ありという終盤。
誕生日会のあれは父親にも負けていないし、ラストに2人で終わらせるのも好感が持てる。