法月

わたしは、ダニエル・ブレイクの法月のネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

お役所仕事に憤りを感じてる市井の人々は世界中にいるんだなぁ。
これが、一番素直な感想。

頑固オヤジなダニエル・ブレイク。けれど、ガチガチではない。
受け入れるところは受け入れるし、努力もする。弱き者への情もある。だから、彼を慕う人達も少なからずいる。

「お願いよ、私は何人も見てきた。根が良くて正直な人がホームレスに」
お役所の職員を悪者にしてしまうのは違うと思う。憎むべきは悪しき制度。どんな場所にも、善人も悪人も必ず存在するのだ(そして、100パーセントの善人もいないかわりに、100パーセントの悪人もいないのだ、どこにも)。

ケン・ローチ監督が訴えたいことはとてもよくわかった。
けれど、この結末は悲しすぎる。悔しすぎる。
理不尽で穴だらけの制度なら、逆にその穴を突いてしたたかに給付金をぶん取るような、そんな痛快なお話ならよかったのに(たとえば日本の漫画「カバチタレ!」みたいな)。
法月

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