シネフィル母ちゃん

ローサは密告されたのシネフィル母ちゃんのレビュー・感想・評価

ローサは密告された(2016年製作の映画)
4.3
フィクションと頭の中で理解しつつも、カメラのアングルやリアルすぎる演技のせいでドキュメンタリー映画を観ているような感覚に。
終始緊張のピーク。

衝撃とショックが次々とスクリーンからやってくるものだから「あぁ、、もうこの緊張感から解放されたい」ってくらいの疲労感に襲われた。
グラグラと揺れるカメラ、アップにしすぎてぼやけてしまう映像。なにもかもがリアル。
普通ならNGになるはずのグダグダなやりとりもそのまま映し出されてるから感覚が麻痺していく。


大雨の日に起きた一夜の騒動。
土砂降りとねっとりとした湿気の中で起きた家族の悲劇。
フィリピン警察の腐敗っぷりについては観る前から覚悟していたけれど、それよりも取り調べ室に子供がいたりと別のところで文化の違いにビックリ。


ラストは「ここで終われば完璧だ」っていう1番理想的な中途半端なタイミングで終わってくれるので、余韻で目眩クラクラ。
あのラストは最高!!


エネルギー消費しすぎて疲れたけど大好きな作品。
フィリピン警察の階級の差について予習してから観ることをオススメ。