このレビューはネタバレを含みます
解放の物語。
自らを貶める者、抑圧する者、忌まわしい男性の有害性、それらから解放される喜びを描いた映画。
秀子を辱めた書物を水に沈め、切り裂き、屋敷をから笑いながら逃げ出すシーンは、数々の映画の中で最も好きなシーンだ。
自分では越えられないと思っていた塀に、鞄で階段をつくり手を差し伸べるスッキを探したくなる。
きっとそれは、自分自身到底逃げることができないと思う大きな壁(実際は映画のシーンのようにとても低い塀なのだけど)つまり自分を抑圧、支配しようとするものを壊したいと思っているからだろう。