カミツレ

セールスマンのカミツレのネタバレレビュー・内容・結末

セールスマン(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

終始重苦しい雰囲気がただよう作品だった。

教師であり舞台役者でもある男エマドは、タクシーで女性から失礼な態度をとられても『彼女はきっと過去に男からひどい扱いを受けたんだ』と自分で納得できるくらい、女性を思いやれるし察することができる。

だからこそ、自分の愛する妻がどこかの男に傷つけられたとき我慢ならなかったのだろう。でもひどい目に合わされた本人が、警察に行くことに消極的だったりで『なぜ?!』という憤りを隠せなかったのでは、と思う。妻を守れなかった自分にも怒りは感じていたはず。

一時の過ちは誰にでもある。本作を観おわったあと、許し、許されることとはどういうことだろうかと考えた。

それにしても犯人は携帯、靴下、車の鍵など様々な忘れ物をしてしまうが、さすがに忘れ物多すぎない?おじいちゃんだから?そこが謎過ぎて…。

戯曲『セールスマンの死』について、またイランの女性差別など内情に詳しかったらもっと楽しめただろうな。
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