セールスマンのネタバレレビュー・内容・結末

セールスマン2016年製作の映画)

Forushande/The salesman

上映日:2017年06月10日

製作国:

上映時間:123分

3.7

あらすじ

作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演中の夫婦。夫は教師をしながら、小さなの劇団で妻とともに俳優としても活動している。 ある日、引っ越ししたばかりの自宅で、夫の留守中に妻が何者かに襲われ、ふたりの穏やかだった生活は一変する。事件を表沙汰にしたくないと警察への通報を拒否する妻の態度に納得できない夫は、自分自身で決着をつけるべくひそかに犯人捜しを続ける。 演劇と犯人探し、夫婦…

作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演中の夫婦。夫は教師をしながら、小さなの劇団で妻とともに俳優としても活動している。 ある日、引っ越ししたばかりの自宅で、夫の留守中に妻が何者かに襲われ、ふたりの穏やかだった生活は一変する。事件を表沙汰にしたくないと警察への通報を拒否する妻の態度に納得できない夫は、自分自身で決着をつけるべくひそかに犯人捜しを続ける。 演劇と犯人探し、夫婦の感情のずれがスリリングに絡み合い、やがて物語は思わぬ展開に…。

「セールスマン」に投稿されたネタバレ・内容・結末

アスガーファルハディ監督。イランの巨匠?イラン映画自体が初。昨年のアカデミー賞でトランプ大統領の入国措置に対抗して式をボイコットして話題になった監督。『別離』を数年前に友だちに勧められたけど、ようやく観たいと思えた。深い。

男女によって意見が分かれる映画。自分は夫エマッドに感情移入してたから進展にもどかしさを感じた。でも被害者である妻ラマからすれば、家に侵入されて暴行を受けたことなんて公にされたくないし、特に男尊女卑が未だに根深く残っているから、夫婦間で意見が食い違い、ラマがエマッドに「犯人の家族にすべて話したら終わり」って台詞がずしんときた。エマッドは愛する妻を想っているから犯人を追い詰めてるのに、ラマはそれを望んでいない。

夫婦関係が第三者によって壊されてしまう。最近観た『スリービルボード』を思い出した。原因は外にあるのに関係が破綻していく様は当事者からしたらツライだけ。

考えさせられる内容だった
めっっっっっちゃ落ち込む…けど、こういう映画大好き…。

劇中劇として演じられる セールスマンの死、知らなかったので観終わったあと調べた。でも知らなくても68%は理解できると思う。あ〜…。大好物。最悪なほう最悪なほう、気まずいほう気まずいほうへと進むストーリーと、終わったあとの胸がズーンと重くなるラスト、最高に後味悪いけど めちゃくちゃ計算されてない?これ。気持ちいい…。最悪だけど…。

わたしもそうだけど、イランの映画ってだけで(つまり大国ではない国が作る映画ってことで)なんとなく 面白いの…?って尻込みする人が多いと思うんだけど これは面白いです。後味悪い映画好きな人は観て欲しい。

2018年最初に観たエルと似た事件が起きて 生活や人生をガラリと変えられてしまった主人公夫婦、そしてそれを取り巻く人達の あっそこで?えっそこを?みたいな微妙〜な胸糞悪さ、自分の倫理観がグラつかされる感じ、いいものみました。
なんか、自分慈悲深くないから、最後ゆるせるかな?と思った。見てスッキリは全くしない映画。
個人的には、別離とある過去の行方の方がより好きかなぁ。
アスガー・ファルハディ監督は「別離」しか観たことないけど、今作も脚本がめちゃくちゃ素晴らしい。

男女の心理の微妙なすれ違いを描くのが本当上手くて唸っちゃいます。

色んなシーンから見えてくるイランでの女性の生きにくさを今作でもひしひしと感じた。

完全に明らかにはされてないから、勝手な想像だけど事件の顛末はこんな感じではないかと思う。

鍵を開けて招き入れてもらえた事もありついついスケベ心で浴室に入り迫る男

→髪を撫でてきた男が旦那ではなく知らない男な事に恐怖してパニックになり、弾みで鏡?に頭を打ちつける

→怪我をさせるつもりなんてなかった男は慌ててしまい、割れた鏡?を踏んづけ足を怪我しつつ逃げ出す

あの男の人からは無理矢理レイプするような男性像は見えなかったし、タクシーでの女性の過剰な態度の伏線、終盤の奥さんの反応からも私はこのように推測しました。

たぶん行為までには至らなかった訳やし、日本でならすぐ警察に通報して解決してもらうところが、イラン社会での女性に対する考え方がそんな風にできなくしてて、めっちゃ息苦しい。

結果招き入れ他の男性に裸を晒してしまった事やイランでは強姦でも女性も姦通罪などに問われる事などから誤解を招くようなおおごとにはしたくない奥さんの葛藤と捕まってない犯人への恐怖、奥さんの気持ちを受け止めきれない旦那さん。

終盤での男とその家族、復讐したい旦那と止める奥さんの姿にハラハラさせられました。

劇中劇のセールスマンの死とも重なり合いそして、この後味の悪い余韻、、。

濃厚な心理描写にお腹いっぱいです。
決定的な制裁は加えず。
老人の生死は限りなく死に近くも不明。
心に何かが引っかかった夫婦の、演劇前室におけるそれぞれの顔アップでend。
小さな劇団の舞台俳優として活躍する夫婦。
ある日、妻が一人で自宅にいる際に、何者かにおそわれる。
夫婦が住んでいる部屋は、以前娼婦のようなことをしていた女が住んでおり、その女目当てに来た客に襲われたのではないかと近隣住民の噂の的となる。
犯人探しに躍起になる夫と、夫と今まで通り静かに暮らしたいために、警察には届けず、早く引っ越して落ち着きたい妻とのすれ違い。そして夫はついに犯人を見つけ…………

奥さんの気持ちも旦那も気持ちも、どちらもわからんではない。妻にこんなことをした犯人が許せないから警察に届けて捕まえてもらい制裁を加えたい夫。目を瞑るとあの晩のことがまぶたの裏に蘇えり夜も眠れず、入浴しようにも襲われたことを思い出してしまうため入浴もままならない妻。
誰も奥さんの気持ちに寄り添おうとする人間がいないのが辛すぎる。

犯人を見つけた旦那は、犯人の家族を自宅に呼びつけ、犯人に全てを告白させようとするも、犯人の持病である心臓病の発作が起こり犯人が死にかけたため、結局犯人に告解させることはできず、有耶無耶のまま犯人は解放される。しかし、犯人が帰ろうと、夫婦の住むアパートの階段をおりて行く途中で再び発作が起こり犯人は死んでしまう。
個人的には、自宅に家族を読んだ際に、発作に慌てふためき、発作が落ち着き皆が安堵した場面で全てをぶちまけて欲しかったな〜〜〜

結局何も解決せず、ただ犯人が持病で死んだだけという、夫婦にとってはなんとも尻の座りが悪い終わり方で、二人はすれ違ったままの気持ちで終わるのは好き。
被害者なのに何だか悪いことをしている風。

途中眠くなった。

犯人隣人の人かと思ったのに。
車を退けるため奥さんが鍵の束を渡した時、1発で開けたからこれはもしや💡と思ったのにー😣

直接的に描かない、表情や態度で心を表す映画の良さを感じれるようになりたい
年寄りだから、体が弱いから、家族がいるから、で魔が差したじじいを許すなんて絶対むり
「わたしのこと考えた?全然でしょ。」

内容がデリケートなだけに表現は難しいですが、めちゃめちゃ面白かった、です。

つつがなく送れている日常が、
所与の前提としていたものが、
揺さぶりをかけられる。

どうすれば良いのか、客観的な正解はあるのかもしれないけど、
それを阻む社会情勢、常識、自意識。
判断を迫られた時、どうすべきかが揺れる。

フィクションとサスペンスの意義はこの揺れる感覚にこそあるのではと思いました。

身体能力の高くないおじさん2人が密室にいるだけでこんな面白いか、と脱帽。
一生分老けこむ。
館内が明るくなって席を立つ腰が重かった。

主役夫妻が出演している舞台がアーサー・ミラーの名作。劇場の外では「遠山の金さん」かな…?
その内面葛藤のミステリーは非常にスリリングで引き込まれた。

一件落着すれば「ああ面白かったね」なんだけど、この映画はそうはいかない。主人公と同化していた自分は奈落の底へ。
カタルシスも何も無い。噛み切れない思いにモヤモヤと沈む。
お前は判官じゃない。どのアクションスターの放つロケットランチャーよりも強烈な事実砲の炸裂。

総じて思うのは、ネットが広まってから世界を覆う不寛容、思い違いの正義へ、よくぞオブジェクションの指差しをしてくれた、ということ。
いい映画だった。
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