セールスマンのネタバレレビュー・内容・結末

「セールスマン」に投稿されたネタバレ・内容・結末

イラン映画である。人々はどういう感じかなと思っていたら、主人公は先生を掛け持ちに演劇に取り組む人物で、なおかつ演ずる題目がアーサーミラーの「セールスマンの死」意外であった。
事件はその妻が暴漢に襲われるというところから始まる。
犯人探しである。
考えさせられたのは、魔が差したところの解釈の問題である。
犯人が老人で娘も結婚を控え、家庭としては絶頂の時にある時に起きた。その妻は夫の事をすべてであると考えている。
実際、襲われた方の妻は温情のようなものも芽生えているのに、夫の方は気が納まらない。
犯人の老人はこの事で心臓発作で倒れ、その生死は明らかにされない。
演劇の内容と同時進行的に進むのかと思っていたがそうではなかった。主役の徐優さんが綺麗だった。
キアロスタミがすきだったから、イラン映画の雰囲気味わいたくてみた

この静かな感じがいいんだよなー

劇中劇がわかんなかった、
住んでいたアパートを強制的に出る羽目に。住む場所が無くなったため劇団仲間の紹介ですぐにみつかりそこに越すことに。旦那が帰ってきたと思い扉を開けてしまうがそれによって犯さててしまう。被害にはあったが警察にはいかないですぐに引っ越したいと希望するが旦那が犯人探しを始める。いざ犯人をみつけ呼び出したが来たのは義父だった。が事情を話していくとなにかおかしい。この義父が犯人だった。奥さんを呼んで家族にこの事を話すと伝えるが奥さんはもういいと。
どんな人間も状況によって、別人になることがある怖さ。 
普通の生活のなかで、誰かの引き金がどこにひそんでいるかは分からない。
そして個人的には被害者が、加害者の家族との対峙によって加害者のとりまく現実にまで向き合わされる部分に何とも言えない気分にさせられた。
淡々とした展開だけど、見入ってしまう。
妻の身に何があったのかがあいまいなまま進むけれど、夫は見ていても非情で無理解で身勝手に思えた。
夫婦は気持ちがすれ違い、ぎくしゃくしていく。
そのいらだちを夫が見事に探しあてた犯人にぶつける。
犯人の男も愚かなことをしたなぁと思った。
があまりにも弱いその姿に、こちらはどうとらえてよいのかわからなくなってしまう。他人を傷つけた男は誰かの大事な人だったのだ。ひとにはいろんな側面があり一概に断定できないということだろうか。
しかも、犯人が見つかりよしんば天誅が下ったからと言って、夫婦のこじれた仲が即元に戻るわけでもなく…。
この先このふたりはどうやって行くのだろう。
終始暗澹とした映画だったが不思議と魅せられた。
前の住人結局登場しないのね。ひょっとしたら劇団の子連れの女の人かと思ってのだが…娼婦の役やったし。

何でこのタイトル?主人公が所属してる、劇団の公演「セールスマンの死」の話とか詳しくはわからないが類似している部分が有るのだろうか?

お金を置いて行かれた事が、主人公にとってどうしても許せなかったのでしょう。自分の妻が、前の住人と同じように娼婦扱いされたと感じ、最後お金を返却し、地味に痛そうな渾身の右フック一発で何とか理性を保て解放したのだが…

結局、家主のババクも前の住人のお世話になってたのね、自分がプレゼントしたであろう黒のワンピースを整理する時の、何とも言えない表情「この薄汚いネズミめ!」
みた 劇中劇と本編との関係がよくわからず、難しい。女性の立場が弱いイランの中では恵まれてるほうなんじゃないかなって感じはするけど旦那さんが支配的。
奥さん大怪我してるのに「なんでドアを開けた?」ばっかり言われて本人もそう言われるのもわかってて、警察にも行かない。ドアを開けたことが罪みたい。事件のシーンはまったく映されていないが、どう考えても奥さんがあんなになってんだから悪いのは犯人だよって思うのにそうはならない。旦那さんの怒り方も奥さんの心配というよりは「俺の所有物に傷をつけた」いうような被害者意識からきてるように思える。
すごく極端に酷くはないけど当たり前のように女性の立場が弱いのが辛い。
最低なおじさんだけど犯人家族の方が愛情に溢れている感じがして旦那さんとしては悔しいんじゃないかな。幕引きはとっても感じわるくてでとてもいい。
なんで暴行されたのに黙ってなきゃいかんのだ〜〜!爺さんに罰を!爺さんを逃がすな!

と思ったりもしたけれど、
イスラム社会はそもそも女性の価値が低く彼女のみの訴えでは寧ろ彼女が罰を受ける場合すらある事、

そして常に抑圧されてきた女性は
・暴行を受けた女性側にも非があると糾弾される
・男性或いは「同じく男性に抑圧されている女性」「男社会に阿る女性」に不名誉なレッテルを貼られる
・ヘタに男性に恥をかかせて報復をされたら敵わない
可能性があるとちゃんと分かっていて、
そして強者側である「男性」の旦那さんは、そんな奥さんの視点を理解する事はできないんじゃないかと思ったな。

同時進行で行われた「セールスマンの死」といい、男たるものかくあるべしとする幻想
女性は男性のものであり彼女達の価値は男性の半分であるという差別といった
「社会に根強く残る偏った理想像や不平等な思想」が人の心をくすませて、不幸にする、そんな話なのかもしれない。

でも最後、まさか犯人が倒れるとは思わなかった。
勧善懲悪にしないのはこの作品で扱われている問題が現時点で解決していないからなのか、よくわからない。
劇団に所属する夫婦が引っ越すことになり、引っ越し先で妻が何者かに襲われる。夫が犯人探しに奔走し犯人を探しあてたら、人の良さそうな心臓病持ちのおじいちゃんで、結局夫がそのおじいちゃんをビンタして殺しちゃう話。
イランが舞台。
イラン人の見分けがつかなくて最初は戸惑った。
引っ越し先に住んでた女性が、いかがわしい仕事をしてたけど子供がいたり、劇団で娼婦を演じる女優さんの子供を家に呼んだり、その女性と関係をもってた老人がすごく家族から愛されるいい人だったり。冒頭で夫は障害者を助けて運ぶけど、ラストで犯人が心臓病で倒れても運ばないとか。
撮影方法もドキュメンタリーっぽく、自然に見えるけど、冒頭の1カット長回しなども含め、セリフや脚本はすごく練られてるなあという印象。
外国映画だけど、日本映画を見てる感じがした。
この監督の他の作品も気になった。
タイトルがなぜ「セールスマン」なのかは、最後まで分からなかった。
「セールスマンの死」を見ればわかるのか。
前の住民親子は最後まで登場しない。
桐島部活やめるって的な。
舞台に上がる為のメイクをしているラストシーンが印象的。
これはペルソナを意味しているのではないだろうか。
これから別のペルソナを被って生きて行く、今後の二人を暗示しているように思う。

もし、こんな事件に巻き込まれたら、という観点での夫婦の葛藤や意見の相違は非常に見応えがあった。

しかし、その状況を作り出すシナリオが荒すぎる。
犯人は証拠を残しまくり、生徒の父親が簡単にトラックの持ち主を割り出し、その持ち主に不自然な程強引に荷物運びを頼み、何故か犯人である義理父がやって来て簡単に白状してしまう。
あんな事件を起こした犯人が心臓病なのも筋が通らない。

結局はラストの犯人とその家族のやり取りのシーンが作りたかったのだろう。

登場人物達の感情面だけなら「セールスマンの死」やイランの男女の問題などに詳しくなくとも充分見応えある作品なだけに残念だ。
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