TSUTAYA さん!ありがとう!発掘良品、本当にいいセンスしてますね!
てな訳で発掘良品で発見して即レンタルした本作。ヤコペッティについてはいろんな評論などを読んだりはしていたんですが実際に作品を観たのはこれが最初です。
結果的にヤコペッティ最後の作品となってしまった本作。どうやらきちんとした劇映画を作るにあたって万全な分業体制で挑んだつもりが、それによって様々なトラブルが起きたようです。深く失望したヤコペッティはそのまま映画界からフェードアウトしていってしまったそうです。
しかしヤコペッティの作品群を貫くテーマはしっかりと描かれていると思います。それは「人間というのはいつの時代のどこに行っても野蛮で残酷である」ということですね。これは紛れも無い正論で、そう言われて反論できる人はいないのではないでしょうか?
城を追われた純真な青年カンディードは時空を超えた旅をして行くうちにこの世の残酷さを思い知らされるわけです。一種の地獄巡りです。
さらに本作はそれまでのヤコペッティ作品にエロも足されていたので非常に目が楽しかったですね笑。
そしてあの感動のラスト。この世の残酷な現実は人間の運命であり、川の流れのように変わることはない。そのシニカルな視点に非常に感動させられる作品です。