Drエドガー

ヤコペッティの大残酷のDrエドガーのレビュー・感想・評価

ヤコペッティの大残酷(1974年製作の映画)
2.9
はい、おっぱいに釣られましたが何か?( ´_ゝ`)

とは言ってみたものの『ヤコペッティ』という名前に聞き覚えがあったのも事実。エログロナンセンスを主題とした作品を作る人? なのか。

一言でいうなら、『人間の性善説』っていう色の絵の具を、いろんなものを溶かし込んだ汚い水の中に垂らし込んで観察するような作品。
人生へのまだみぬ期待しかない純真無垢な主人公カンディードが、愛する純粋な姫グネゴンダを追いかけて世界の始まりから終わりまでを駆け抜ける。彼は行く先々で騙され、利用され、殺されかけるのだが、グネゴンダ姫に会いたい一心で歩き続け、遂には再会するけれど、彼女はすでに他の男たち147人の慰み者に。
グネゴンダの男たちに彼女が拐われるとカンディード君はまた放浪するのだが、彼は先ほどより更にひどい目に遭わされる。それの繰り返し。

純粋無垢な主人公が彷徨う世界はまさに人の人生を思わせる。特に城に仕えていた怪しい預言者のオッさんが作中で何度も発する『あり得べき最良の世界』という言葉。住処の城は陥落し、戦争は終わる気配もなく、美しい女たちはヨダレを垂らした醜い男たちに犯される。そんな欺瞞に満ちた世界が最良なわけあるか!

『良いか悪いかは貴様の知ったことではない』
『貴様は頭が痒いとき、ノミがいようが頭を掻くだろう。そういうことだ』

( ˙-˙ )アッハイ
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