最近BSでも放送されてたブンミおじさんの森。タイ語映画なんて珍しい！ほのぼの映画なのかしら？と思って前情報なしで鑑賞したのだけど、最後まで終えるのが大変でした。何度カクっとなって中断したことか。
亡霊が出てこようと、精霊になった息子が出てこようと、まるで動揺しないタイ人。前世、カルマ、魂。そういうキーワードからタイ人、というか主人公特有のものもあると思うけれど、独特な死生観が垣間見えるのは面白い。
と、とるか、退屈ととるか。精霊となった息子が猿の惑星みたいな着ぐるみで出てきたときには笑ったけれど。
いきなり前世のシーンが挿入されていたり（それも後で検索してあれは前世のシーンなのだと知る）脈絡なく、変な方向に話が飛びすぎて、終始？マークが頭の中を支配。
全体的に「牛歩」。冒頭で出てくる前世（とはわからないけど、これも後で検索してあれは前世のシーンだったのかと知る）の水牛と同じく、もんのすごくスローペースで展開される。展開というか、なんかボール投げられて返ってこない・・・みたいな。（回収不能）
カンヌ映画祭の最高賞パルムドールを受賞したということだけど、なんでこれがそこまで評価されているのか。私にはちょっとわかりかねる。
そもそもカンヌ映画祭で評価される映画って基本的にすんなりとは理解できないものというか、一癖も二癖もあるものが多いように感じる。
けれどそれでも画面の構成とか、話の流れとか、最終的に「え！！！」となろうとも観たこと自体は後悔したりはしないことが多いのだけれど、この映画は観てよかったのか、自分としてはかなり謎。
ググってみたらティム・バートンが「夢の中にいるよう」とか評価していた模様だけど、そもそもティム・バートンの映画とは私は相性が悪い。ティムバートン映画が好きな人が好む映画なのかしら。
タイ人の死生観が垣間見える、という点では面白いのですが、楽しめるかといえばうーん…。いろいろなモチーフに込められた意味もあるのでしょうが、予備知識無しではちょっと辛い映画でした。
