ブンミおじさんの森の作品情報・感想・評価

「ブンミおじさんの森」に投稿された感想・評価

喩

喩の感想・評価

4.2
死人や精霊があたりまえのように食卓に同居する不気味さ(いやな感じではない)、高貴な人が水に浮かぶところの映像が好き
Keiko

Keikoの感想・評価

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このレビューはネタバレを含みます

タイについてそれなりの知識がないと、理解するのが難しい作品だった。評価もつけられない。
途中で静止画のシーンがあるんだけど、ここで使われている写真とナレーションは、タイの歴史的事実だろう。

舞台となるのは森。この森では時間の概念が曖昧で、過去・現在・未来が混在しているように見えた。
さらに登場人物は皆、自然と調和し、一体化していく。亡き妻は幽霊となり、失踪した息子は森の精霊となってブンミの前に姿を表す。そんな彼らに導かれ森に入っていくブンミもまた、死を受け入れる。

途中、本筋であるブンミのエピソードとは少し離れて、古代の姫が水面と会話し、水の中に溶け込んでいくシーンが描かれる。
彼女もまた、自然に身を任せたということか。

終盤、ブンミの葬儀後の場面が印象的。参列した家族のトンやジェンも、体から意識を離脱させて自分の肉体を客観視する。そして、本当の肉体は部屋に残したまま、精神だけで外食に出かけていく……
thailand folklore.

夜や森は異界への入り口。

”しばらく時間をおいて
闇になれれば
また見えるわ”
きの

きのの感想・評価

3.8
えぇー、こんな映画が表現があるかっていう感じだった。
こんな超・自然派みたいな、、。でも私は良いと思ったな。すごく気楽に見ていられる。ここではこう考えさせる、感じさせる、みたいな作り手の意図があるとどうしてもそれを感じ取らなきゃダメな感じがして、なんか一瞬も目が離せないような気がして疲れるんだよね。
こういう意図が排除されてる(のかわかんないけど)のを眺めて自分が好きなことを感じればいいよってそういう感じがして楽だし心地よかった。
あとこんなに美しい自然をずっと眺めてるだけで満たされるか、飽きないのか、と。
洞窟とか森とか、リアル冒険って感じですごーい、おもろーい。探検したくなる。楽しそう!
愛情表現も素朴でよかった。
でもこんな風に自然に眺めていて、
洞窟でせせらぎに小さい魚がいるのをみて、あぁ人は自然から生まれてきて自然に帰って行くんだよなあと感じた。
今、なんだろう、これだけ建物が建ってたりして、なかなかそんな風に感じられないけど。人間だけ特別なんてことはない。ていうかその方がいいと思うし。
どこもかしこも元は自然しかなかったわけだし。
タイのあの風景、、いいね。
物質的に裕福なところで生きるのと、自然の溢れるところで生きること、どちらが良いのかなぁとか、、。案外どちらが豊かかわからないよね。いや全然。
ただ忘れそうになるけれど自然が一番いいものなんだと思うよね。
色々難解なとこはあったけど、
意図を感じさせないような自然な描写でそんなことを人が考えればそれで十分なんじゃないかなと思う。
海

海の感想・評価

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よく出来た怖い話を聞いたとき、鳥肌が立つ。あれをわたしは、未知への畏怖と感動が合流して生まれているものだと思っている。神か悪魔かも分からない不明瞭な現象に感じてしまう感動、興奮、憧憬は、それを追う途中で魂を落としたとしてもなお、止め処なく湧き上がるだろう。つまるところ恐怖心は、その疾走の歯止めに過ぎない。去年、トラン・アン・ユン監督の映画を2本同じ時期に鑑賞して、ベトナムに浸透している死生観について気になり少し調べたことがあったけれど、どうやらタイもよく似ているようだった。日本よりもずっと死がそばに在るらしい。使う言語によって人格はいくらでも左右され、同じ器、同じ魂を全く違うふうにしてしまうのだという話が、わたしは好き、というかかなり執着していて、親しいひとにはかならず振ってしまう。それが何故なのか、少し分かった気がする。わたしにはきっと、この映画を理解し尽くす日は来ない。まだ自分一人ではどこへも行けなかった頃、母がよく図書館やレンタルショップに連れて行ってくれた。そのたび、この世界に知り尽くせないほど存在している知らない場所や芸術や物語を探し回った。恐怖したかった、そのとき同時に訪れる物凄い感動にも似た、泣きたくなるほどの魂をゆさぶられるほどの憧憬を何度でも通り過ぎたかった。この感覚、あんなに幼い頃からわたしは知っていて、それでもまだ知らないことが残っていて、わたしがわたしの器と魂で生きている限りは、どんなに歳をとってもそのあいだ貪欲に知り続けたとしても分かることはできない世界が絶対に一定数存在していると、思うと

神さま、わたしは、全てのいのちに染み付いた思想を、どうしても冒涜したくないのです。
冗長ではあったけど、自然の美しさや音響を堪能しファンタジーな世界観に浸ることは出来たので、なかなか面白い映画だった。
洞窟のシーンは映画館で観たかった
hine

hineの感想・評価

3.4
終始聴こえる自然の音と優しいタイ語の発声が、心地良く。
ブンミおじさんが未来の夢をみて、そして消滅するシーン、未来を語りながら過去の戦友たちとの記念写真のモンタージュ(でもその中では猿の精霊の姿)を映す、パラドキシカルで残酷なのに不思議に陽気なムードが印象的。
ポップソングが効いてる最後もよかった。
遊郭

遊郭の感想・評価

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見れば見るほど迷い込む森みてえな映画
一応仏教徒なのでギリギリ分かるかな?みたいな。ghost in the shellわかればわかるっしょ 面白いです
昔話などにあるような、辻褄の合わなさや気味の悪さがなんとでもないようにフラットに撮られ構成されていることに驚かされる

どこまでが現実でどこまでがそうでないのか、言葉や文化を知らないから呑み込めないのか、わからない部分があるのが私にとってのアピチャッポンなのかもしれない
方眼

方眼の感想・評価

3.9
2010年、タイ映画。タイの森、仏教観で生きている人、死人、精霊が一緒の場にいる。一歩ずれるとコメディやホラーになる場面、不思議な「場」。ファンタジーというのとも違う。要するにブンミおじさんを看取る2時間の映画。古代王女とナマズのくだりと、洞窟への旅のくだりは、スローすぎて寝落ちしそうになった。青年が仏教僧になってからシャワーを浴びるのは、ナマズと呼応してるのかも。生きる普通の人と僧侶は異なる世界に居るので、もう一人の自分たちを見てしまうのか。なんかわからないがすごく映画的に終わる。
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