Harumakiさん

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のHarumakiさんのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

【  “それ”が見えたら終わり。  】

この映画は、誰しもが抱えるトラウマと、誰しもが経験したであろう華やかな青春を同時に表現したような作品です。
恐怖要素と青春要素が本当にバランスよく作中に表現されていてホラーが大大苦手な僕でもなんなく見れました。なんなら作中の子供たちの恋愛やワクワクするような冒険心をとことん楽しめるような、そんな余裕さえありました。
ルーザーズ•クラブ(負け犬クラブ)を率いる子供たちの、街の化け物ペニー•ワイズに立ち向かい、物語が進むにつれ成長していく姿は心打たれる、、、。
見ている自分までも、恐怖に打ち勝とうとしてルーザーズ•クラブと共に戦っているように思えましたね。

●ペニー•ワイズのトラウマ級容姿変化が恐ろしすぎた、、、、。
全文でとことん青春に楽しんだ!などと書きましたが、怖いところは全然怖いです(笑)
ルーザーズ•クラブの子供たち一人一人に絶対に敵わないと言う「トラウマ」が存在している。そこに漬け込むペニー•ワイズは最高に狂っていて大好きです。
ルーザーズ•クラブ全員がペニー•ワイズと初めて遭遇する場面で、一人一人のトラウマを刺激するような演出がとても印象的でした。メンバー1母親の束縛が異常だったエディはゾンビがトラウマだったり、メンバー1ひょうきん者と言えるリッチーはピエロがトラウマだったり、リーダー格であり主人公のビルは亡くしてしまった弟の喪失感がトラウマだったりと、みんなの抱えている“弱み”にペニー•ワイズが変身し、襲いかかってくるというのは天才的な発想だと感動しました。

●「仲間」の力、お互いを助け合うという心で「トラウマ」に打ち勝つ、彼らの成長は本当に尊敬する。
僕にも「怖いもの」や「トラウマ」は数多くあります、、、、彼らのように恐怖と対面して戦う勇気はありませんが、少しずつ地道にでも克服していこうと思いました、、、。

●終始心に残っていたのはジョージとビルの悲しい別れ。
長い間ジョージを探し続けたビルの気持ちは、鑑賞している僕にも「兄としての責任」というものが共感でき、だからこそジョージ一人での外出を許してしまったという事実からは、考えられないほどの心配と恐怖、自分のせいで亡くしてしまったという「自分への責め」というものが強く強く心に響きました。
やはりレビューを書き、改めて映画を振り返ると、恐怖なんかよりも一層強いものがあるんだと感じられました。

●最後の演出としてルーザーズ•クラブで血の近いをする場面はまさにアオハル。
痛っとはなりましたが、ペニー•ワイズを撃退した彼らのこれからの志とも言える一生の誓いのように思えました。
もう一度集まり、ペニー•ワイズに対抗するために、、、、、。
壮大な戦いを乗り越えた彼らのさらなる試練、次回作を早期見てみたいものです。

◉まとめ
この作品は、友情や恋愛、その他諸々の青春要素を含み、一人一人が持つ「トラウマ」に立ち向かい戦うルーザーズ•クラブの勇姿を描いた作品です。
登場人物の年齢層は低くみられ、だからこそ純粋かつ綺麗な青春を充分に楽しむことのできる作品でした。
いやぁ、ホラーと熱い友情を上手い具合に混ぜ合わせたこの作品は本当に絶妙だなぁ、、、。
最近はホラー続きで気持ちが重いけど、なんだか耐性?的なものも身についてる気がします、、。
次もホラーですが次回作として「IT2」を鑑賞したいですね。
Harumakiさん

Harumakiさん