Ryo

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のRyoのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

スティーブン・キングの原作小説を元に再び製作されたリメイク版映画のチャプター1。

旧作のドラマとは違い、少年少女の友情と成長が主軸に描かれていて、ペニー・ワイズはあくまでもただの舞台装置としてストーリーに組み込まれている感じで、スタンド・バイ・ミーみたいに、子供達それぞれが持っている色々な悩みや葛藤・恐怖があり、それでも前に進もうと足掻く子供達の成長物語感が強い。

キングが子供時代に過ごしたメイン州での思い出を元に原作小説を書いたらしく、貯水池でダムを作ったりした(リメイク版の映画では描かれていていない)実体験を元に作られた物語だとメイキングで述べており、だからこそ、そこはかとなく感じる懐かしさ、郷愁を感じるのかもしれない。

ペニー・ワイズはドラマ版と違い、見た目はカートゥーンチックなデザインで現実感が薄く、より人間離れした化け物感が強く出ていてこれはこれで好き。

また、ドラマ版と違ってペニー・ワイズと対峙しそれに立ち向かう子供達のシーンが長く描かれており、ドラマ版よりも子供達が恐怖に打ち勝つカタルシスをより強く感じられる作りになっていて良い。

ペニー・ワイズの役に成り切る為に、そして子役達のよりリアルな恐怖の反応を演出するために実際の撮影シーンまでは一切子供達とは顔合わせずに演じ、それが大正解だったとメイキングで語られており、その意図が見事に成功しているのが感心した。

それにしても、アメリカの悪ガキは銃を撃ったり、ナイフで脅したりとスケールがちょっと違うなと感じたw

昭和の悪ガキ中学生はナイフぐらいならいたかもしれないけど、流石、銃社会の国アメリカ。

続編のチャプター2も見る予定で、大人になった主人公達がどう描かれるのかが楽しみ。

それにしても、アメリカの排水溝って、安全対策として落下防止の網や柵は無いのだろうか?と思ったw
Ryo

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