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IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.7
一見、平和な田舎町デリーで発生した相次ぐ児童失踪事件。内気な少年ビル(ジェイデン・リーバハー)の弟ジョージーも、ある大雨の日に外出し、通りに夥しい血痕を残し消息を絶つ。悲しみに暮れ、自分を責めるビル。そんな中、突如“それ”は現れ“それ”を目撃して以来、ビルは恐怖にとり憑かれる。しかし、得体の知れない恐怖を抱えることになったのは、彼だけではなかった。不良少年たちにイジメの標的にされている子どもたちも“それ”に遭遇していた。自分の部屋、地下室、バスルーム、学校、図書館、そして町の中……何かに恐怖を感じる度に“それ”は、どこへでも姿を現す。ビルとその秘密を共有することになったビルの親友で口が達者なリッチー(フィン・ウルフハード)やデリーに来たばかりの転校生で街の歴史を調べているベン(ジェレミー・レイ・テイラー)や喘息持ちで過干渉の母親に行動を縛られているエディ(ジャック・ディラン・グレイザー)やユダヤ系のスタンリー(ワイアット・オレフ)やアフリカ系のマイク(チョーズン_・ジェイコブス)や父親に性的虐待にあっている美少女ベバリー(ソフィア・リリス)などの仲間たち「ルーザーズ・クラブ」は“それ”に立ち向かうことを決意。だが真相に迫るビルたちを、さらに大きな恐怖が飲み込もうとしていた……。
スティーブン・キングの長編ホラー小説を映画化した第1作。
デリーの街で、27年毎に天災や事故に見せかけて住人の命を奪い恐怖を喰って生きているペニーワイスとビルたち「ルーザーズ・クラブ」の戦いは、ビルたちの中にある怖いものとの戦い。最愛の弟ジョージーの死を受け入れられず吃音が原因でいじめられているビル、転校生で歴史オタクであるベン、喘息持ちで過干渉の母親に行動を縛られているエディ、父親に性的虐待を受け学校でいじめられているベバリーは、デリーの街に巣食うペニーワイスという恐怖と戦う中で、それぞれが怖いものと戦い成長していく通過儀礼として描く青春ホラーな展開が秀逸、ビルたちが川で度胸試ししたりいじめっ子と戦ったり美少女ビバリーに淡い恋を抱いたり少年たちの青春模様、相手の怖いものに変化したり子供の恐怖心に付け込んで襲ってくるペニーワイスの恐怖そのものの不気味さ、ホラー版「スタンド・バイ・ミー」という感じの傑作青春ホラー映画。
大人になった「ルーザーズ・クラブ」とペニーワイスの戦いが描かれる「Itチャプター2」も、楽しみです。
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