アジアンタム

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のアジアンタムのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「ホラー要素のある『スタンド・バイ・ミー』みたいだな」と思いながら観た後、原作がスティーヴン・キングと知りなるほどと思った。

ホラー映画はあまり得意ではないのだけど、これはさほど怖くはなくて少年達の冒険成長物語として見られた。

全体的に、親やその他の大人達がどこか皆病んでいるようだった。それは「大人は頼りにならないから、ルーザーズクラブの子供達だけでペニーワイズをやっつけるしかない」という動機付けになっているのかも、

ただ、屠殺業見習いのマイクの育ての親?は唯一まともだったと思う。それは、家畜をどうしても殺せないマイクに対して言ったセリフで「自分で自分の道を決められない奴は、この家畜達のように額に銃口を突きつけられたまま、一生他人に運命を操られ続けて終わるんだ」みたいなのがあって、本当にそうだよな……と思ったから(自分が出来てるかは置いといて)。ベバリーやエディもダメな親の支配から自分の力で抜け出した。不良グループのリーダーは親を殺してしまう形になってしまったけども。

子供の頃って感受性が高いから色んな事が恐怖だったなと思い起こさせられる作品だった。でも子供の頃の私には、それらに立ち向かう勇気はなかった。かといってこの作品を子どもの頃に観たとしても、「ホラーだけど悪者を皆でやっつけてめでたしめでたしな話」としてしか理解できなかった気がする。
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